似た者同士〜
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が見えた。・・・間に合うか・・・!?
「・・・え?」
次の瞬間、あり得ない光景が目に入った。少女の使い魔がモンスターの攻撃を庇い・・・殴り飛ばされた。使い魔にはそんなに高度なAIは積まれておらず、十種程の命令やたまに主人を援護する程度・・・だが、その身を挺する使い魔など聞いたことがない。
・・・説明が遅れたが、使い魔とは通常のモンスターの中に、稀にプレイヤーに攻撃してこないモンスターもいる。そこでそのモンスターが好む餌を与えて飼い慣らし(テイミング)に成功すれば、晴れて使い魔になる。・・・話が逸れた。少女は吹き飛ばされた使い魔に駆け寄り、抱き抱えるが・・・使い魔は消えてしまう。
「ウワアアアァァッッ!!」
少女が絶叫し、使い魔を倒した・・・少女にとっては殺したモンスター目掛けて突進する。モンスターの攻撃を腕で受け、ダガーの一撃はモンスターを暴散させるが・・・あんな戦い方じゃ持たない。
「キリト!一匹に一撃必殺!」
「分かってる!」
俺とキリトは少女よりも早く剣を引き抜き、モンスターを一撃で粉砕する。・・・ただ、少女は俺達を見て後ずさる。そしてキリトが口を開いた。
「・・・すまなかった。君の友達、助けられなかった・・・」
少女はその言葉で起きたことを理解してしまい、短剣を落とし、泣きながら跪いた。
「お願いだよ・・・あたしを独りにしないでよ・・・ピナ・・・」
地面に落ちてそう言う少女に・・・自分の姿が重なった。
ーーーー似ている。大切なものを失い、怒りを爆発させ・・・悲しみに飲まれる。俺はしゃがみこみ、少女と目線を合わせる。
「・・・ごめんな。もっと早く気付いていれば・・・」
少女は首を振る。
「・・・いいえ・・・あたしが・・・バカだったんです・・・ありがとうございます・・・助けてくれて・・・」
「・・・なあ、キリト・・・」
俺が使い魔が残した羽根を指差すとキリトが頷く。
「その羽根だけどな。アイテム名、設定されているか?」
少女が羽根のアイテム名を確認して・・・再び泣きそうになったので、俺が慌ててフォローする。
「ま、まって。心アイテムがあるなら、蘇生できるかも知れない」
少女の目が見開かれる。
「ほ、ほんとですか!?」
「・・・まあ、そう言った種類の情報を集めてた時にね。四十七層の南に《思い出の丘》ってフィールドダンジョンがあるんだけど・・・難易度はそこそこあるけど、そこに咲く花が使い魔蘇生用のアイテムがあるって・・・」
俺の言葉を聞いて少女が俯く。
「・・・四十七層・・・」
ここを狩り場にしてるなら、少女のレベルは大体四十代だろう。安全マージンの目安は雑に言えばその層の数字+10必要
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