似た者同士〜
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・・・あれから二ヶ月が経過した。クリスマスの一件からは俺は攻略組の一角となり、ゲームクリアを目指している。そんな俺達だが今は・・・
「・・・なあ、兄貴」
「どうした?亮」
「・・・ここどこ」
似たような景色が続くここは・・・中層である三十五層に存在するサブダンジョン《迷いの森》・・・攻略組である俺とキリトがどうしてこんな場所にいるのかと言うと、事情があるのだが・・・
「うがー!苦手なんだよこういうのー!」
ここ、迷いの森は碁盤上に別れているエリアに一分以上いると、東西南北が入れ替わってどんどん迷う仕組みだ。・・・つまり、ここを抜けるには一分以内にエリアを駆け抜けるかここの層の主街区に売っている地図アイテムを使うしかないのだが・・・無駄に高価だし、そもそも俺達は迷ってもそこまで支障がないので買ってない。しかも転移結晶を使ってもこの森の何処かにランダムに飛ばされる・・・肝心な時に役に立たない結晶だな。
「・・・あー!どうすんだよ!餓死とかはないけどこのままじゃ・・・」
「くく・・・」
「・・・兄貴?」
「い、いや・・・お前ってこの手のモノって苦手だよな。五歳位に迷路から出られなくなったり・・・」
「ど、どんだけ昔の話ぃ!?つかそんなの思い出させないでよ!」
「また迷って泣くかもな」
「冗談になってないって。くっそぉ・・・地図買っておきゃよかった・・・」
「くっ・・・ははは!ほら、亮」
「え・・・わっ!?」
目の前に何かが投げられ、受けとると・・・地図だった。
「ちゃんと買ってあるよ。二つ分な」
「・・・からかってたのか」
「まあな。・・・でも、気を付けろよ。このゲームじゃ僅かなミスが死に繋がる」
俺は黙ってしまう。たまにこう言ったミスをやってしまうのだ。桐ヶ谷 亮の迂闊さが残っているのか・・・
「・・・でも、兄貴も気付いたなら言ってよー」
「悪かったって」
・・・ここまで茶化しあえるようになったのが、あの時から進めている部分・・・だと思いたい。
「ところで、本当にここにいるのかな?」
「・・・一応情報ではここで間違いないみたいだな」
俺達は何となく索敵を使い・・・緊張感が走る。
「・・・コウハ!」
「ああ、行くぜキリト!」
その反応はモンスター、三。プレイヤー、一。モンスター・・・なのだがプレイヤーの近くにいて何もないので、使い魔モンスターだと思われるのが、一。
「・・・ふっ!」
何故こんな森に一人でいるのか・・・それよりも急がなくては。俺達は敏捷パラメータをフル発揮して走る。しばらくすると景色が開き・・・少女プレイヤーが三匹の猿人型モンスターに襲われているの
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