閃光
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自得じゃないか! じゃあ君の傍にいる少女たちは、もしかしてニダヴェリールの生き残りなのか……!?」
「シャトルの傍にいるのは違うが、あそこにいる二人はその通りで、あの世界が崩壊する寸前に何とか共に脱出できた。エレン曰く、管理局は普段からこういった経緯でマッチポンプの事件を起こしている事がざらにあるらしい。そこでティーダ、おまえの正しさを見失わない心を見込んで一つ忠告しておく」
「忠告?」
「別に難しい事じゃない。管理局の裏は探るだけで危険だ。長年奴らに挑んでいるラジエルへ毒などを含むありとあらゆる妨害をしている所から察せられるだろう。だから心して聞け、正義感に駆られて一人で裏に挑んではならない。むしろ近づくな。両親だけでなく兄のおまえまで失ったら、ティアナが天涯孤独の身になってしまうのだぞ」
「あ……! し、しかし俺はそんな酷いことを管理局がやってると知った以上、見過ごすなんて出来ない! 危険だとしても、それで誰かの悲劇を一つでも喰い止められるなら!!」
「だからこそ近づくなと言っているんだ。いいか、冷静に考えろ。目を付けられたら俺のように手を回されて指名手配されるかもしれない、もしくは大切なティアナに危険が及ぶ可能性だってある。おまえはどこの誰とも知れない連中から、大事な妹の命を狙われても良いのか?」
「ッ……!」
「自分でどうにか出来ないのは気に入らないだろうが、裏の相手ならラジエルに任せろ。だがもし裏に関わってしまったら、一刻も早くラジエルを頼れ。あいつらは経験豊富だから、俺の名を出せばきっと力になってくれる」
「サバタの?」
「あの部隊には旧友がいてな、その伝手であいつらと知り合った。俺の知り合いでも初めて接触した時はある程度身辺調査はされるだろうが、信用に足る人物だと判断されれば以後は心強い味方になる。もし裏を本当にどうにかしたいと思うのなら、まずラジエルを味方にして妹の安全を確保してからにしろ。わかったか、人の忠告はちゃんと聞くものだぞ?」
「……オーケー、理解した。忠告はしっかり覚えておくよ。ところで話を戻すけど、サバタ達はファーヴニルに勝算があるのか?」
「どうだろうな? 俺自身、絶対存在との戦いは何度か経験があるし、封印方法関係なく最初から勝つつもりで戦う気だ。とはいえ月詠幻歌が封印のカギである事はついさっき知ったばかりだから、実際に勝てるかは知らん」
「なんじゃそりゃ……」
ちょっと無責任な言い方を聞いて、軽く脱力して肩を落とすティーダ。とりあえず彼ならそれなりに親交があって信用できるから、俺達が戦っている間にマキナとシャロンを捕まえる、なんてふざけた真似はしないに違いない。
……って、着地してきたシャトルに興味を引かれたのか、地下シェルターから誰か抜け出
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