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リリなのinボクらの太陽サーガ
閃光
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いう事もあって素直に礼を言ってみたのだが、想像以上に照れるものだな。俺達の間に流れる和やかな空気はこんな時でも変わらないが、案外それを嬉しく思う自分がいる。どうやら俺も……まともな人間に戻りつつあったようだ。それがわかっただけで、確かな幸福を感じられる。

「そろそろ気を引き締めるか。ミッドチルダ首都クラナガン、その避難所の地下シェルターが見えてきた。出発前に説明はしたが、念のために役割をもう一度確認しておく。まずマキナとシャロンは、ラプラスが誰かに奪われたり壊されたりしないように守って欲しい。まあ俺達以外の人間には解除できない鍵をかけておくが念のためだ。それで余裕があればマキナは遠距離から狙撃で援護、シャロンは観測手をやってもらう。本来狙撃手は二人一組で担うものだから問題ないはずだ」

『了解! マキナ・ソレノイド、狙い撃つぜ! って感じかな』

「それなりに訓練はしたけど、やっぱり私は最前線で戦える実力が無いからね。それぐらいの役目が丁度良いと思うよ」

「いや、身を守れる程度の実力があればそれでいい。そもそもシャロンまで戦わせるつもりはない、一緒に連れてきたのも一人にしないためというのが大きな理由だからな。それで……シュテルは前線寄りで後方支援、レヴィは俺に近い位置で遊撃、ディアーチェは後衛で司令塔を任せる。マテリアルズ本来の戦法の範囲を広げた程度だから、すぐに対応できるだろう。最後にユーリ……おまえは外付け格納庫に積んできたアレを使うんだよな?」

「はい! 相手が巨大だという事で、出来る限り頑丈にしました。元々の性能に加えて私のエグザミアの力を足せば、理論上はファーヴニルが体当たりしてきてもパワーで押し返せますよ〜!」

「あの巨体とサシでやり合えるとは、どれだけ魔改造したんだ……。まあいい、アレは明らかに質量兵器で管理局に目を付けられるのは確実だから、顔バレしないようにフェイスカムは手放すなよ」

「は〜い♪」

なんか心配になりそうな気の抜けた返事だが、何故かワニキャップを持参してきているユーリだからしょうがない。皆そんな感じでユーリには甘いから、俺も何となく染まってしまったんだよな……。別に嫌ではないが。

確認も終わったので地下シェルターの入り口の傍にラプラスを着陸させると、今度はここに一人だけ配置されていた管理局員がデバイスを構えながらやって来るが、それは見知った顔であった。オレンジ色の髪で、銃型デバイスを持っている彼のぼやきがラプラスから出る俺達の耳に聞こえてくる。

「あ〜あ、今日は厄日か? 封印する術も用意出来ていないのにファーヴニルは襲ってくるわ、あの時の文句を根に持った上司の手回しで選抜部隊から外されるわ、そしたら破壊光線で俺が乗ろうとした戦艦がその上司ごと蒸発して複雑な気分になるわ、そし
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