閃光
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革を取り付けた1本の巨大ゴム。それを見たカリム達は、一見ではこれが何なのか理解出来ないようだった。
「あの……これは何なんですか?」
「うむ、よくぞ聞いてくれた! これは魔法が使えなくてもS級クラスの攻撃が可能な専用の道具一式だ! 持ってきた我らへ感謝の念を込めて扱うのだぞ!」
「使ってみればわかるけど、撃ったらでっかい花火が出るんだ〜! ボクが認めるぐらい凄くて強くてカッコイイんだから、いっぱい使ってね!」
「ファーヴニルに魔法があまり有効でない以上、わざわざアームドデバイスによる接近戦を挑むよりコレを使った方がダメージリソースは大きいでしょう。と言っても、あなた達にコレを使える団結力があるのならの話ですが」
「あ、あの……皆で頑張って作ったので、大事に使ってくれると嬉しいです〜」
「いやそうじゃなくてね、コレって結局どんな道具なの?」
『まだわからないの? じゃあ教えてあげる。コレは……』
一斉に同じ場所に集まったマテ娘が、シャキーンッ! と効果音が鳴りそうなポーズを決め、その名を明かす!
『最強合体兵器 人間パチン虎!!!』
どぉぉぉん〜!! と声を揃えて道具の名前を言ったマテ娘と、隣で胸を張るマキナ達の後ろで煙幕が発生する。あまりの演出にカリム達がポカンと呆けているが、気持ちはわかる。何というか……俺でも初めてこれを見た時は何も言葉が思いつかなかったのだから。
「に、人間……パチン虎? つまり……」
「その通りだ異教徒ども! これから行う決戦において、おまえ達は人間弾丸となる!!」
『えええぇぇぇえええええええ!!!!???』
ディアーチェの横暴とも言える宣言を聞いて、一般騎士どころか非戦闘員も含めた聖王教会総出で驚きの声が上がるが……気持ちは本当によ〜くわかる。神風特攻も同然の行いをやれと言っているのだから、そんな概念を知らない彼らはカルチャーショックを受けているに違いない。
だが……明らかにネタ装備なのに、攻撃力は絶対存在が相手でも申し分ないんだよな……。しかも高ランクの魔力を持つ魔導師や騎士を撃ち出せば威力が増す改良がされてあるから、更に効果的だったりする。もう一つ付け加えるなら、撃った後はちゃんと転移機能が働いて戻って来れるから、そのまま行方不明になる心配をしなくて済む。流石に発射されたら気絶はするが、怪我はしないから色んな意味で合理的な機能が充実している訳だ。
「まぁ……なんだ、流石にこれは質量兵器には入らないだろう? それなら使った所で誰も違法にはならないはずだ」
「た、確かにそうだけど!? でも私達だって練習してきた魔法や鍛錬してきた技術があるというのに、特攻兵器を使うのはちょっと……」
聖王教会が培った尊敬が変な形になる。カリムがそ
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