閃光
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時が来た。同時に、終末の時計が動き出した瞬間でもあった。
ラプラスのコクピットで何となしにそう思いながら、俺達の乗るシャトルは次元空間からミッドチルダ上空への転移が完了する。戦況がどうなっているのか、管理局が俺達の姿を見てどう対応するのか、そういった部分は現状では不明だが……最終的にやるべき事は変わらない。管理局が敵対すると言うならそれで構わない。余計な手間が増えるか増えないか、準備を万全に整えた俺達にとって管理局の脅威度とはその程度でしかない。
一旦、俺達の状況を軽く説明すると、今朝、無線でエレンからファーヴニルらしき反応がミッドチルダに向かっていると教えられた。そのため俺達はすぐさまウェアウルフ社で十全に装備を揃えてから、ラプラスで出撃したのだ。
なお、今回は敵が強大だという事でアウターヘブン社に頼み、暗黒剣を高周波ブレードに改造してもらっている。今の性能なら恐らく全次元世界最強クラスの切れ味を誇ると言ってもいいだろう。ちなみに高周波を流している間、暗黒剣の刀身がサムのムラサマブレードのように赤く輝くようになった。どうやら暗黒剣の材質にも玉鋼が使われていたらしい。
さて……話を戻して、俺はミッドチルダ上空に到着したラプラスを聖王教会の領地に向かわせるように操縦し、エンジンの轟音を響かせながら芝生に着陸させる。突然現れたシャトルから出てきた俺を見て、聖王教会で待機していた一般騎士は何事かと目を見開く中、ラプラスを知っている者はすぐに駆け付けてきた。そう……カリム・グラシア、シャッハ・ヌエラの両名だ。普段落ち着いた性格の二人が物凄く慌てているのは滑稽だが、とりあえずまだ“奪われていない”ようだ。
「さ、サバタさん!? あ、ちょ!? あなた指名手配されているのに、こんな堂々と正面から来るなんて……!?」
「そんな事はどうでもいい、一刻も早く状況を知りたい。おまえ達が味方かどうかも含めて、さっさと話せ」
「どうでもいいって……はやてさん達が聞いたら怒られますよ……?」
「まぁ……世界が滅ぶかもしれないという状況で、立場とか気にしてる場合じゃないのも確かよね。ひとまず今の返事だけど、私達聖王教会はサバタさんの味方です」
「そうか、味方でいるならファーヴニルごと倒す手間が省ける。懸命な判断だ」
「て、敵対してたら私達ごと倒すつもりだったんですか。どこまでも我が道を行く主義なんですね……」
「いやいやいや……管理局と聖王教会が一致団結して立ち向かっているファーヴニルごと倒すと言い切るなんて、そこまでの狂気じみた自信は誰にも持てないわ……」
「フッ、狂気の沙汰ほど面白い……なんて事はいいから話を進めるぞ。戦況や身内の状態など、とにかく情報はありったけ全部話してくれ」
「ああもう、わかりました! 説
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