機動戦士ガンダムSEED編
第22話
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り返し、今の状況を脱する事ができる。原作は関係なく、それだけの力をあいつらは備えている。
恐らくそれを奴も薄々感づいているだろう。未だアークエンジェルは健在で、MS部隊も伏兵の戦艦も墜とされた。この盛り返しを防ぐ手段があるなら既に使っている筈だし、例えオレを倒せたとしても今のラゴゥの状態ではこの戦局を覆すのはまず無理だ。
だがそれでも、そんな状況でもラゴゥに、いやバルトフェルドに諦めた気配はなく、逆に闘志を漲らせているように感じられた。
──自暴自棄ではなく、本当にまだこの戦いに勝つ事を諦めていない。
「いいねぇ、そういう気概のある奴は。ますます良い。…だからこそ」
──まずはあんたに勝つ。 話はそれからだ!
──動いたのは同時だった。
オレは右手にナイフを握り締め、ラゴゥはビームサーベルを発生させ、それぞれが出せる最大の速度で目の前の敵に向かい前進していく。
十秒も経たぬ内に射程圏まで接近し、ラゴゥは飛び上がり、オレの胴体目掛けてサーベルを振り下ろす──
それを手にしたナイフで迎撃せずに、敢えて機体を最大限に逸らす事で当たるかどうかというぎりぎりのラインで回避する事を選択した。
そして、攻撃を避けられたラゴゥが砂地に着地するという瞬間に
『がっ!』
ラゴゥの胴体に渾身の蹴りをいれた。
その衝撃により跳ねるように回転しながら転がっていくラゴゥに最大速度で接近していき、回転を終え砂漠に横たわっているラゴゥの頭部にナイフを振り下ろした───
『残存兵を纏め上げて基地に撤収しろ、ダコスタ君。勝敗は決した』
バルトフェルドの通信を聞きながら、その指示通り撤収を開始したレセップスを見つめていた。
その巨体の至る所から火の手が上がっており、装備していた各種武装も破壊され使えず、本当に逃げるのが精一杯といった状態だった。
レセップスがそのような状態になったのはバルトフェルドとの決着がついてすぐの事だ。
身動きのとれなくなっていたアークエンジェルが、ムウのスカイグラスパーに搭載されたアグニによる引っかかっていた部分への射撃というアシストを受けて動けるようになり、ゴットフリートでレセップスを砲撃した。これが事の顛末だ。
『……何故殺さずにいる。君に、僕達を殺さずにいる理由があるのかい?』
バルトフェルドが接触通信でオレにそう聞いてきた。
現在、ラゴゥは砂漠に仰向けになっており、その横にジンが佇んでいる状況だ。
ラゴォは四本足の獣型MSという形状をしている為、今のように地面に仰向けに倒れてしまった場合はまず起き上がれないという欠点がある。
おまけにラゴゥはオレと
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