第四章
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「今年は優勝やろ」
「ぶっちぎりでな」
「そや、相手は広島でな」
「野球も観てか」
「楽しむんやな」
「そうするねん、やっぱり彼氏おると幸せやわ」
デレデレというかベタベタな千恵美だった、それで。
二人でいることを楽しんでいた、だが。
ある日望がだ、千恵美にこんなことを話した。
「何か糸やんが女の子と一緒におるの見たで」
「えっ、それホンマか!?」
「ホンマや」
望は千恵美に真顔で答えた。
「二人でお家に入っていったわ」
「それってまさか」
千恵美は話を聞いて浮気と考えた、それでその顔を狼狽させたが。
すぐにだ、望は千恵美にこうも言った。
「安心してや、女の子やけどな」
「女の子やったら危ないやろ」
「危なくないわ、まだ小さい小学校三年位の娘やで」
「真矢君ロリコンやったんか」
「何でそうなんねん」
望はハリセンを持っていたら千恵美の頭をはたかん勢いで彼女に突っ込みを入れた。
「糸やんそういう趣味はないから」
「そなんか」
「それに今時小さな女の子家に連れて行ったら通報されるやろ」
「望ちゃん通報したんか?」
「してへんわ、多分親戚の娘やで」
「そうなんか」
「後でちょっと聞いてみたらええやろ、糸やんのお母さんとはもう知り合いやろ」
望は千恵美がもう真矢の家に遊びに行ったことがあるのを本人から聞いていたのでそれで問うたのだ。
「それやったらな」
「真矢君に聞いたらええか」
「そうしたらええやろ」
「ほなそうするか」
「自分の息子に犯罪行為許す親もおらんわ」
「そんな親おったら怖いな」
「そやろ、だからな」
望は千恵美にさらに言った。
「安心するんや」
「そやな、ほな」
千恵美も頷いてだ、その日のうちに真矢の母に電話をしてありのまま尋ねた、その次の日望と亜沙美のところに来てだ。
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