第二章
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いて言った。
「そんな筈がない、鬼なんぞな」
「けれど鬼だったよ」
「本当にね」
「鬼だったよ」
「物凄く強いね」
「あそこには旅人の人が入ったが」
長老が言うのはこのことだった。
「鬼なんぞは」
「旅人なんていなかったよ」
「鬼はいたけれどね」
「鬼は来たけれど」
「旅人なんて」
一人もというのだ。
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