第3章 リーザス陥落
第69話 敵は人類最強
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サテラを、退けましたか」
「うむ。人間に遅れを取ったらしいな。ガーディアンに連れられて、離脱した」
ノス自身も、感嘆とした吐息と共に、そう伝えていた。好戦的な魔人である故に、だ。
ヘルマンのトップであり、パットンをずっと見てきたからこそ、こちら側よりも骨のある者達がいた事に少なからず、思う所があったのだ。
「戦場でまみえるのが、楽しみとなりました。……いろんな意味で、ね」
「私とて、趣味は控えている。目的を違えるなよ」
「闘神落としを嗜んでいたノス殿としては、現状況には辛い所ですか」
アイゼルの冗談めかした言葉に、ノスはほんのわずかに、不本意そうに眉根を寄せた。
「……古い話を。主の為。それが第一義だ。任せるぞ。アイゼル」
「心得ておりますよ。ノス。……ホーネット様の為に、必ず。 私は 私達は あの人の下に動いているのですから。……彼女は」
アイゼルは、ノスに背を向けつつ、拳を握り締めた。
あの時のアレは、恐らく挑発だ。だが、それでも 主ホーネットを侮辱する言葉を唱えた事実は変わらない。故にアイゼルは怒りを漲らせた。決して表情には出さず、ただただ、その怒りを1点、拳にだけに集中させて。
そのまま アイゼルは姿を消した。……気配も完全に消え去った。
残されたのはノスのみ。アイゼルの言葉を己の胸中にも刻み付ける。
「そう……、全ては 主の為に、だ……。全ては……」
何度も、何度も呟き、己の魂魄にまで刻み付ける様に呟いて、ノスもこの場から姿を消した。
〜レッドの町 解放軍司令本部〜
ユーリ達は、司令本部へと来た。戦争の状況を知る為には この場所が一番最適なのは言うまでもない。情報戦に長けている白の軍。そして 情報屋として頑張ってくれている真知子や優希の持ち場もこの場所にある為、まとめ安いのだ。
そして、何より恐るべき事に……ランスが来ていた。
「がははは! オレ様が本気を出せば、魔人なぞ楽勝と言うものだ! 惜しくも取り逃がしたが、次はがっつりとヤってやるぞ! がはははは!」
盛大に笑い声を上げていた。
事実無根、と言う言葉を知らないのだろう。だが、当然ながら ハイパービルにいなかった者達が真実を知っている筈もないから、バレスやエクスに至っては、関心をしていた。
所謂、流石は 《ユーリの仲間》と言う事でだ。
勿論 口に出せば煩い、と言う事も知っているし、機嫌が悪くなってしまう事も判っているから、決して口には出さない。
「(少数精鋭、とは言え、相手は人外の魔人。……そして、ガーディアンじゃ。ランス殿も無類の強さ、という訳じゃろう)」
「(ふふ。ユーリ殿に目がいき過ぎていた、と言
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