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大統領の日常
本編
第四十一話 首都戦9
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々は残存戦力で生き延びなければならない』
弾薬や燃料などの物資はまだまだ余裕があるし、何かあれば皇帝派軍から分けてもらうことも可能だろう。
しかし、18日も皇帝派軍がいるとはいえ協力体制でいるだけだ。わが軍だけで生き延びなければならない可能性も十分にある。
「その間は、われわれはここで待機なのか?」
『基本的にロサンゼルスにて待機の予定だ。皇帝派軍が何かしら援助を求めてきたら、できうる範囲で協力はする』
できうる範囲、か。我々にできることといえば補給部隊の支援や皇帝派軍の後方支援程度だろう。ましてや前線で戦うことなど不可能だ。飛空艦艇は100隻を切り、陸軍に関しては武装親衛隊2個師団しかない。唯一まともに戦えるのは海軍だろうが、主力となるのは艦娘たちだ。下手に戦わせて轟沈でもしたら大統領から厳しいお叱りどころか首を斬られる可能性・・いや確実に処刑だろう。かといって深海棲艦は大統領個人の配下にいるようなものだし、いまだに本当に味方かもわかっていない。戦力としてはあまり数えないほうがよいだろう。
「了解した。艦隊の再編の後、周辺警戒に努める」
『うむ』
ハイドリヒがそういって一度頷くと通信は切られた。

俺は正面にあるスクリーンを見た。
ちょうど艦隊の真下には艦娘・深海棲艦艦隊がいるようだ。よく見るとその周囲にもちらほらと深海棲艦の反応が見える。恐らく離脱の際にバラバラになったのだろう。

艦隊の再編は副官と参謀長に任せて俺はコーヒーでも飲むとするか。
俺は部下の一人にコーヒーを持ってくるように言うと、指揮官席に深く座って天井を見上げた。

あと18日・・約2週間か・・・

「か、閣下!!」
クネートが大声を上げた。今度はなんだ・・・

「今度はなんだ!」

「1時方向!前方2万5000の空間にゆがみが発生!!」

「空間にゆがみ?それはn・・・」

ビュゥゥンビヒュヒュヒュヒュヒュゥゥウーーー

DOGOOOONNN!!

な・・なに・・・?

「巡洋艦ハプルセン轟沈!!」
「再び空間のゆがみが発生!」

ビュゥゥンビヒュヒュヒュヒュヒュゥゥウーーー

DOGOOOONNN!!

「空母シャフベルン被弾!戦艦フルコリセン轟沈!!」
なっ・・・何もない空間から攻撃だと・・・?

「戦艦ロートリンゲン大破!巡洋艦ガルフォン及びエルフセン轟沈!」

「閣下!御指示を!!」
「・・・ぁ・・ああ・・・全艦散開して、各自回避運動を取れ・・」
「全艦各自回避運動を取れ!」


なにが・・・何が起きているんだ・・・?


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