暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはVivid 〜己が最強を目指して〜
第1話 「始まり? を告げる朝」
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…考えなかったわけじゃないけど、予想以上にひどいものだった。あの頃は新しい環境での生活に慣れてないこともあって結構追い詰められていたっけ。
それだけにこれは自分で望んだことだろ、と言い聞かせて耐えていた。その日々は苦しいものではあったけど、僕は自分なりを模索して努力を続けた。
今では事件終了後に送られたのは僕が自分を見つめて強くなるための時間を与えてくれたんだ。そんな風に思えるようになっている。これは多分……成長したと言えるんじゃないだろうか。
「でも本当に……」
どうして《今日》……あの夢を見たんだろうか。
別に深い理由があるわけじゃないのかもしれない。しかし、魔力を持つ人間はたまにだが予知夢に等しいものを見たりすることがあるらしい。
これに加えて、僕は異なる世界から来た存在だ。見た夢もそれに関わることなだけに、何かしらの理由があってあの夢を見たように思えてしまう。
……そういえば、Vividはいつから始まるんだろう。
この世界の住人として生活が定着してしまっているせいか、過去の世界の出来事には日に日に霞が掛かってきている。忘れてもいいものだと僕が思い始めているのだろう。
確か……Vividが始まるのはJS事件が終了して数年後だったはず。
もしも仮に今年から物語が幕を開けるのならば、あの子が僕に教えるために今日あの時の夢を見せた可能性がある。もしもそうだとすれば、今後僕の生活は大なり小なり変化が生じることだろう。
「……まあ深く考えても仕方がないか」
僕は僕らしく1日1日を過ごしていけばいいだけだ。そして……今年こそ、インターミドル・チャンピオンズシップに出場する。
この大会は僕が転生した年から行われてきた。
内容は全管理世界から集まった若い魔導師達が覇を競い合うというもの。出場経験のない人間やこれまでにこれといった結果を残せていない人間はは、地区別での選考会に参加することになっている。
そこで結果を残せば、強者が集う《エリート》クラスとして地区予選へと進むことができる。残せなかったとしても《ノービス》クラスとして地区予選には進めるようだ。
個人的には《エリート》クラスで地区予選に参加したい。けれど、このクラスでは都市本戦に進むのもさえ難関だと言われている。生半可な努力じゃ勝ち上がるのは難しいだろう。
だから僕は一般人と変わらなかった最初の年は大会出場を見送った。
一昨年は情報収集も兼ねて観戦に行った。最初は去年――つまり観戦に行った年の1年後に出場しようと考えていたのを今でも覚えている。
けれどあの子……《ジークリンデ・エレミア》の戦いを見て僕は考えを改めたんだ。
彼女に勝つためには、どう考えても1年間の鍛錬では時間が足りないと
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