第三章
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「暑いね」
「タスマニアよりずっとね」
「熱帯だけあってね」
「凄く暑いよ」
「それにね」
到着した空港の外を見るとだ、建物はあまりなく。
密林が見えていた、その密林を見て言うのだった。
「如何にもだね」
「うん、パプワニューギニアだね」
「話を聞いていた通りの」
「熱帯の国だね」
「それで僕達の留学先は」
「タリ村だよ」
引率のハワード先生がだ、ビリー達に笑って話した。ビリーにこの国のことを話したが引率にもなったのである。
「この国の丁度真ん中辺りにある南ハイランドの村だよ」
「そこですか」
「そこに今から行ってですね」
「色々と勉強するんですね」
「この国のことを」
「そうだよ、実は僕もこの国にははじめて来たんだ」
先生は笑ってこうも言った。
「さて、どんな村なのか」
「楽しみですね」
「一体どんな場所か」
「やっぱり暑いでしょうけれど」
「暑いことは間違いないよ」
先生はこのことは保障した。
「熱帯でしかもジャングルの中にあるから」
「ですね、じゃあこのことは覚悟して」
「行きましょう」
こう話してだった、そのうえで。
ビリー達は先生の引率の下そのタリ村に向かった、すると。
周りは確かに密林が多いがだ、それでもだった。
意外と涼しくてだ、ビリーはこう言った。
「あれっ、案外」
「涼しいね」
「そうだね、思ったよりも」
「何かね」
「あっ、そういえば」
ここでだ、先生は気付いた顔になって言った。
「ここは結構標高が高いんだ」
「そういえばハイランドですね」
「高い場所ですね」
「だからですね」
「結構涼しいんですね」
「そうだったんだ、まあそれでも密林が多くて」
熱帯らしくだ。
「昔の風習がそのまま観光にも残っているんだ」
「あの昔ながのですね」
「所謂部族」
「それがですね」
「近代化されている部分もあるけれど」
それでもというんだ。
「この国は今もそうした部族が強く残っているんだよ」
「そこが魅力なんですね」
「そして観光にも使ってるんですね」
「お金も儲けてるんですね」
「そうなんだ、その昔の部族の文化もね」
それもというのだ。
「勉強するんだ」
「はい、それじゃあ」
「今から勉強ですね」
「この国のことを」
「楽しく勉強しよう」
先生は皆に明るく言ってだ、迎え入れてくれる人達との応対や学生達の予定等も細かく説明して雑事は滞りなくしてだった。
ビリー達にはパプワニューギニア、このハイランドの風俗習慣を学ばさせた。ビリーはそのパプワニューギニアのことを毎日学んでだ。
タロイモの料理を食べつつだ、友人達に言った。宿泊先の食堂で。
「何かここはね」
「うん、そうだね」
「予想通りだね」
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