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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第203話 闇を封じる光
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鬼。くく、やはり 来たか。速度の領域でキリトに拝する? どこがだ。まるで、見えなかったぜ。お前が現れたその瞬間から」
死神は、手首を曲げ
黒星
(
ヘイシン
)
を軽く上げつつ、そう言う。
死神が言う様に リュウキは突然現れた様に見えた。気づいたら、シノンと死神の間に、割り込んでいた。圧倒的な速度で、そして その銃の軌道も変えられた。
「だがな。甘いところは相変わらずだ」
死神は、銃の引き金部分に人差し指のみを差し込むと 器用にくるくると銃を回転させた。ガンプレイである。
「オレとその女の間に割り込む位余裕があるというのなら、さっさとオレを撃てば良かったんじゃないか? 態々銃口をご丁寧に 弾いて 反らすくらいなら、よ? この世界の力は、あの世界のそれとは少し違う」
くく、と笑いながら続ける。
「あの世界では、即死攻撃なんて 事は オレ達には出来なかった。まぁ、それはそれで良かったがな。苦痛に歪む顔を見る事が出来たからよ? ……だが、この世界では違う。たった1発の弾丸が 女の命を奪うんだ。これだけの超高速の飛び道具。投剣スキルとは比べ物にならない程の速度の攻撃。……いつまで、お前は守れるんだ? たった1発でも喰らえば、お陀仏なんだぜ」
そう言いながら、右手にはあの
黒い銃
(
ヘイシン
)
を、そして左手には ククリ・ナイフを構えた。
戦いの最中におしゃべりとは余裕だな、と 並みの相手であれば 相手が呑気に話をしている間に 斬り伏せる、或いは撃ち抜く等をして 終わらせられるのだが、この相手は違う。流暢に話す中には 罠が必ず潜んでいる。動きの全てが罠であり、常に死を狙っているとさえ言われ、畏れられた存在なのだから。
「……あの世界のお前が戻ってきたな。妙な口調はもうやめたか。まぁ それはどうでもいい」
リュウキは、ゆっくりとした動きで 死神の目を見据えた。
勿論 死神が言う様に後ろから決着を付ける。と言う方法もあった。シノンの安全を考えれば、早く仕留めるのが当然だ。
だが、この男の……いや あの地獄の世界をくぐり抜けてきた男達の力を リュウキは誰よりも侮ってはいなかった。例え、HPを全損させる一撃を与えたとしても、執念で、いや 怨念で この男の指先を動かし、シノンの命を奪いうる弾丸を打ち放つかも知れない。……キリトが、そして自分が、相手の殺気を読む事が出来る様に、この男にも それを読む事は出来るだろう。
敵意をむきだしにし、後ろから攻撃し様とすれば 気づかれ、……タイミングをずらしてシノンを撃っていたかも知れない。
故に様々な不確定要素が リュウキをこの行動へと導いた。確実に、銃弾を防ぐ方法へと。
そして、理由は
まだ
(
・・
)
あった。もう1つの重要
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