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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第203話 闇を封じる光
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……お前、そんな大した実力がある男か?」
「っっ!!」
空中に飛び出した為に、落下は止められない。この高さであれば、
VIT
(
生命力
)
がある程度無ければ、即ゲームオーバーになってもおかしくない高さだ。故に シノンは危険性ありだと判断したのだから。
だが、それはあくまで無防備に落下し、激突する事で、だ。
現実世界ででも、頭から落下するのと、足から落下するのとで、受けるダメージが違うのと同様に、落下しゆくその間に、体勢を整え、最小限度の被害で済むように着地する。即ち、受身の技術。それさえ、しっかりとしていれば、衝撃の強い部分にダメージが分散される為、そこまでHPは減らないのだ。
そして、その技術は 別にゲーム内で使える
技能
(
スキル
)
と言う訳ではない。
仮想世界での自らの身体を、
何処まで
(
・・・・
)
動かせるか。それに尽きる。
違和感なく、己の身体を自由自在に動かせる力。世間では《フルダイブ慣れ》と言われている。淀み無く、そして自然に。今回の場合では危機回避として、咄嗟に身体を反応させられる力、だ。
ソードアート・オンラインの世界を生き延びてきたプレイヤー達であれば 納得と言えばそうだ。
「……受身は見事だ。無数にあったからな? あの世界でも、この程度の高低差は」
地上に着地したリュウキと死神。
激突する寸前に、2人の身体は離れた。……そして、それぞれが最小限で済む体勢で着地したのだ。
死神は、着地はしたものの、まだ俯いたまま、だった。
「……あの世界でも、そしてこの世界ででも 後ろから。……或いは誰かに頼らないと、攻撃が出来ない。手段の常套句が闇討ち。それが貴様のパターンだ。正面から来られねえ、三下が、息巻いてんじゃねぇよ」
鋭い眼力のままに、死神を睨みつけるリュウキ。
そして、離れた所では、
刺剣
(
エストック
)
の一撃を受けても尚、体勢を整え、反撃するキリト。
今、最終決戦が始まろうとしたのだった。
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