暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 黒紅の騎士と紫紺の剣姫
ボス攻略戦の前にーU
[1/2]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 ホルンカ村近郊にある森の中を、4人の男女が進行しある洞窟の前で止まった。ラン達御一行である。
「ここが、その洞窟か?」
「ああ、実際どんなアイテムやらモンスターがいるかわかんねぇけど。偶々、見つけた洞窟だからなー」
 キリトの質問に、答えて俺は左手で剣を抜いた。一応、ソロプレイ前提だったから索敵を取っていた俺は、近くに何者かの気配を察知した。キリトも同じように剣を構えていた。
「そこに、いるやつ出て来いよ。2、3人いるだろ?・・・ハイドしてようが、こっちにゃ見えてるぜ」
「けっ。気付かなきゃ、サクッと殺れたのによぉ。ばれちまったじゃねぇか」
耳障りな濁声と共に草むらから数人のプレイヤーが現れた。装備は、全員バラバラだったが共通点が1つあった。全員、目の焦点があってない・・・いや、瞳が濁りかけていた。
「・・・女が、いるぜリーダーぁぁ。どーするー、あ?」
山賊風の男が、背後に振り返り彼らのボスに尋ねようとした瞬間、男の腹にナイフが刺さっていた。
「・・・煩いなぁ。手前らの声なんて聴きたくねぇんだよ。殺すぞ」
 そのリーダーと呼ばれた男は、群衆の奥から進み出てきた。形も容姿も、他の奴等と違いしっかりしているが目が異常に鋭かった。そして、俺はそいつを知っていた。

「・・・テメエら、とっとと引くぞ。こいつらフロントランナーだ。お前らが束になったって敵わねぇよ」
 男は、ボロボロになった黒いコートを翻して男たちに命令し森の奥に消えた。


(・・・エンジュ、お前はそっち側か。手遅れにならねぇ内に帰ってこいよ)
俺は、その背中に聞こえるわけではないが忠告した。
「おい、ラン入るぞ」
「ん、あぁ分かった。前衛は、俺とキリト。後衛は、ユーリとアスナで適宜スイッチで」
そう言って、俺たちは”Cave of Treachery"(裏切りの洞窟)へと向かっていった。

「せらっ、ユーリ。スイッチ!」
The Treachery Soidierの剣を俺が、斜め上にかちあげると同時にユーリがその無防備になった胴にソニックリープを叩き込んだ。敵は、バーを全損させ砕け散った。
 すぐ傍では、アスナが必殺技までに昇華させたリニアーを敵の首元を正確に射抜いていた。
「・・・すっげぇな。アスナは・・・」
「うん。あんなに綺麗になるのソードスキルって?」
「どーだろうな。β時代はレベリングに没頭しててそんなこと考えなかったからな」
 ユーリの、質問に明確な答えを俺は出せなかったが恐らく、答えはYESだろう。リニアーは、基本技ゆえにそこまで威力はない。そして、正確に首を射抜くということはかなりの回数を放ったことになる。だから、あそこまで早く鋭い突きになっているのだろう。
「ん?トゥレチェリーブレードいつの間に、ドロップしたんだ?」

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ