六話:ファーストコンタクト
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だが自分はただ奪いに来ているだけなので気にしない。
火球が標的に向かい容赦なくぶつかるがバリアによって防がれてしまう。
だが、これは相手の足を止めるのが目的。すぐに背後から鉄槌を振りかぶり襲い掛かる。
「テートリヒ・シュラーク!」
「くぅううっ!」
咄嗟の判断で空いている手で防がれてしまうがヴィータには関係ない。
まだ、バリアジャケットすら纏っていないはやてと同じぐらいの少女を睨みつけながら腕に力を籠める。
そして、容赦なくバリアを砕き去る。
「あああっ!」
バリアを壊された反動で宙に放り出され重力に従い落下していく少女、高町なのは。
常人であれば青ざめ恐怖するところだろうが彼女は落下していることに関しても、攻撃されたことに関しても落ち着いていた。
まるで眠るかのように目を瞑り己の愛機へと語り掛ける。
「レイジングハート、お願い!」
『Standby ready setup!』
紅い宝石のようなインテリジェントデバイス、レイジングハートは主の呼びかけに応える。
己の姿を魔導士の杖へと変化させ、主を白い戦闘服姿に変えさせる。
その姿にヴィータは軽く舌打ちをする。
できればあれで終わって欲しかったがそう簡単にはいかないらしい。
己の愛機、グラーフアイゼンを握り直し改めて戦闘態勢を整える。
今までのは奇襲に近かったこともあり相手は力を発揮することができなかった。
だが、今からは実力はともかく形としては互角になったわけだ。
だとしてもやる事は変わらない。鉄球を浮かべそれを勢いよくアイゼンで打ちだす。
「アイゼン、行くぞ!」
『Schwalbefliegen.』
打ちだされた特大の鉄球は赤く光りながらなのはに襲い掛かる。
全力で打ちだしたものの殺す気でやったわけではない。
とはいえ弱くはない。しかし、なのはは爆風を巻き起こすその攻撃を防壁で易々と防ぐ。
少しはやるようだと内心で少しばかり感心しながらも間髪を置かずに直接叩き潰しに行く。
だが、相手も素人ではない。
追撃の危険性を理解しているためにすぐさま防壁を解除し距離を取りに出た。
「いきなり襲いかかられる覚えはないんだけど! どうしてこんなことするの!?」
なのはからしてみれば突然理由もなしに見知らぬ人物、しかも子どもに襲われているので訳が分からない。
その明らかに困惑した叫びに内心で覚えがある方がおかしいと思いながら無言で複数の鉄球を取り出す。
一つでは防がれて先程の二の舞になるだけだと判断したのだ。
しかし、なのはもただやられているだけではない。
「話してくれなきゃ―――伝わらないってば!」
「誘導弾!? 真後ろか
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