第1章:修正の始まり
第7話「母親」
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
ょっと取ってくるものがあるから行ってくる。」
一度部屋を出て、俺はさっき作っておいた食事を取りに行く。
「...はい、母さん。」
「あら?これ、桜が作ったの?」
「まあな。母さん、今は体が弱ってるんだから、早く回復できるようなレシピを選んだつもりだよ。」
少し量が多めだが、今の母さんにはこれくらい食べてもらわないと困る。
「ちゃんと食べて、早く回復してくれよ。」
「あら、今度はどこに行くの?」
また部屋を出て行こうとする俺に母さんはそう聞いてくる。
「...これ以上、ここにいたら色々と決壊しそうだからさ、ちょっと適当な作業をしてくる。」
つまりはただの照れ隠し。一緒にいるだけでまた涙が溢れてくるだろうし。
「...母さん。」
「...?何かしら?」
「....ただいま。」
「ふふ...お帰りなさい。」
その会話を最後に、俺は部屋を出て行った。
「はぁっ!」
「せやあっ!」
秋十君が、最近は秋十君にべったりするようになったマドカちゃんと模擬戦しているのを横目に、俺は束の話していた。
「やっぱり、その内俺の名前を公開するのなら、母さんも会社に入れておいた方がいいと思うんだ。」
「それもそうだね...。一応、世間には事故死した扱いだったから、色々と騒ぎになるかもね。」
俺の名前を公開するタイミングは、おそらく男性操縦者としてだろう。なら、余計に母さんをそのまま家に置いておくわけにはいかない。
「幸い、家は会社に近いからな。最悪護衛だけでもいい。」
「うん。...よし、じゃあ早速...。」
色々と弄り、母さんはこの会社の社員となった。どうやら、俺が死んだことになってから職も失っていたらしい。
「社員になったのはいいけど、何をすればいいのかしら?」
「母さんは特に技術面とかで優れてる訳ではないからな...。でも、料理とかは上手いし、この際食堂のスタッフはどうかな?」
ちなみに優れてないだけで普通にプログラムとか組める。
「...それもそうね。よーし、腕を振っちゃうわよ。」
「久しぶりの母さんの料理、楽しみにしてるよ。」
自然と頬が緩む。楽しみだな。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ