暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第68話 ジオの町の異変
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世界のバグはどんなものなのか……、少なからず興味がわいたユーリだった。













〜ハイパービル前〜


 イシス、シーザー達のおかげでサテラはどうにか脱出する事が出来ていた。だが、どうしても不快感は拭えない。自分よりも遥かに弱い人間達にここまで追い詰められたのだから。

「ぐぅ……!!」
「サテラサマ ダイジョウブデスカ?」
「だ、大丈夫だっ! こ、このサテラが……、人間なんかにぃ……」

 ぎりぎりと、拳を握り締めるが、どうしても力が入らない。魔封印結界は、サテラの力を限界ギリギリまで奪っていた様だ。

「ヒトマズ、キョテンヘモドリマショウ」
「………」

 シーザーが、サテラを抱き抱え、そして イシスが周囲を確認、護衛に回る。
 転移の魔法だが、そう何度も使えないのだろうか? 或いはサテラの力が必要なのだろうか? それは判らないが、3人は徒歩で帰っていく様だ。徒歩〜とは言っても人とは比べ物にならない程の速さ。

「……ぅぅ」

 サテラは、どこか悲しそうな表情でハイパービルの方を見ていた。

 もう、一体いつ頃だったか判らない。



――本当は、女の子らしく、振舞って……、そして恋したかった。



 そう想い馳せていたのは一体いつ頃だったのだろうか。
 だけど、サテラは魔人であり、誰も男の子など近寄りもしなかった。……魔人なりたての頃は、本当に寂しかったし、辛かったサテラ。幼馴染役、遊び相手としてホーネットと一緒に育ってきたから、本当の意味で孤独だった訳ではない。だけど、女の子としては、どうしても……。それはどこかの忍者の彼女がすごく共感出来る境遇なのだった。

「……そんな時に、ユーリに出会ったのに」

 そう、あれ程までに強い人間は見た事がない。……あの妙な力は別モノだとしても、ユーリ自身の強さは人間の限界を超えているとさえ思えるのだ。

 魔人である自分に、そこまで近づける男の子に出会えた事が……本当に幸運だったのに。

「サテラサマ。ドウシマシタ? ダイジョウブデスカ??」

 サテラの独り言が耳に入った様で、シーザーがサテラの顔を見ながらそう聞くが。

「っっ!! な、何でもないぞ!」

 シーザーと目? が合ったサテラは、ぱっ!と手を上げながら慌ててそう返した。

 そして、思う。

「(……まだ、まだ終わった訳じゃない。終わったわけじゃないんだっ!)」

 そう心の中で呟くと(口に出すと、シーザーに気づかれる)。

「次こそはだっ!! 待ってろよーーーっっ!!」

 ハイパービルに向かって乙女の雄叫びを上げるのだった。その単語からは、色んな意味として取れる。だから、シーザーは。


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