暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第68話 ジオの町の異変
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そして、その場にいた真知子と優希も表情を険しくさせながらも頷く。

「その通りです。……確かに、ユーリさん達がハイパービルに向かった事で戦力ダウンはしましたが、このレッドの町にはリーザス軍の主力である将軍様達が揃っております。……マリアさんのチューリップ3号に然り。それを踏まえて、様々なシミュレートを重ねても、負ける要素はほとんど無かったのですが……」

 カスタム防衛戦を支え続けた真知子のシミュレートだ。エクスにも負けない程に信頼出来るし、更に優希が揃った事で、向上もしている。なのに、その上をいったと言う事は……。

「……敵側に何かがあった、と言う事か」

 ユーリはそう結論付けた。
 幾らなんでも早すぎる。何かが起きてから、敗戦してから、結集では到底間に合わないだろう。

「あまり、聴きたく無い事だが、ここの情報が漏れている、と言う可能性はあるか?」

 ユーリはそう聞いた。
 情報が漏れているとすれば、どんな先手を打とうが飛んで火にいる夏の虫だ。情報を扱う者が優れていれば優れている程に、かなり痛手になる。それに、仲間を疑う事にもなるから、ユーリは『あまり、聴きたく無い事』といったのだ。

 だけど、そこは直ぐ横にいたメナド、ハウレーンが口を揃えていった。『それはない』と。

「僕は、解放軍の皆を信じてるから。……勿論感情論だけじゃないよ。これまで人事を司って来たし、町から出ようとする者は勿論、ただの一通の手紙でさえ監査をしてるから」
「はい。私とメナドの2人で最終チェックもしていました。……抜けはありません」

 2人の話を聞いて、皆が頷いた。……本当に信頼出来る仲間なのだという事はよく分かる。
 それに、感情論にはなるがリーザスを、祖国を救おうとしているのに、敵側であるヘルマンに寝返る様な忠誠心の欠片も無い軍人は有り得ないだろう。

「そうか。……2人がそう言ってくれるなら、安心だ。……悪かったな。疑って」

 ユーリは、表情をゆるめつつ、謝罪をいった。聴きたくない、とは言っても実際に聴いたし、少しでも疑ったと言う事なのだから。

「い、いやっ! ユーリの考えも大切だよっっ! だ、だって 本当にこっちにとって致命的な事になるんだからっ!」

 メナドは、慌ててそう言う。ちょっぴり顔を赤くさせながら。

「メナド。軍人が使う言葉ではないぞ」

 慌てつつ、そしていつの間にか、ユーリと話す口調が素に戻ってしまってるメナドを見て総大将であるバレスが苦言をいっていた。

「あっ……、その……すみません」

 メナドは、はっ!としながらも、最後は、ちゃんとした軍式謝罪をした。だけど、ユーリがバレスの方を向いて首と手を振る。

「それについては、オレに非がある。悪かった。オレから頼
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