第3章 リーザス陥落
第67話 魔人の涙
[11/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
様のセリフをまたパクるんじゃない!」
「は、はぅ……」
どうやら、シィルが回復魔法をかけた様だ。所々火傷をしている様だが、問題なさそうだ。
「む、むかぁぁっ!! お前、ほんとに殺してやるっ!!」
「へへーん! 鬼さんこちらっ、手の鳴るほーへっ!」
サテラは完全に頭に血が上っており、標的をランスへと変えた。ランスは巧み?な話術でサテラを誘導する。
「サテラをバカにするなっ!!」
「がはははは! 悔しかったらオレ様の所まできてみろー。たーーっぷり遊んでやるぜー!」
もう、4人の事なんかまるで見ていないサテラ。
「……こういう事させたら、ほんと右に出る者はいないな」
「単なるガキよ。ガキ」
「心底同意します」
「ですかねー! それに、その単語は ランスさんにこそ、相応しいですかねー。 ユーリさんに使うの、間違えてますかねー」
「……トマト。それ フォローのつもりだろうが、それは要らん」
一先ずランスを追って、隣の部屋へと移動した。
そして、隣の部屋にて。
この部屋は、四隅に仕掛けが施してあるのだ。
「がはは!! サテラ、お前は罠にかかったのだ!」
「な、なにっ!?」
「お前は既に魔封印結界の中心にいるのだ! やれ、セルさん。クルックー!」
ランスが合図をした所で、セルとクルックーが両手をかざした。
「―――天にまします我らが神よ」
「四方より、結界志木と共に、祈り 捧げ奉ります」
2人は 目を伏せ 祈る形で唇を動かし続けた。聖句に合わせて、周囲の光が徐々に強くなっていく。
「なっ……! なんだ、なんだこれは!! お、お前は 神官かっ!?」
サテラも、完全に正気を取り戻した。それ程までに、危険であると、本能的に察した様だ。
「呪われし魂に安らぎを」
セルが掲げた神杖と共に 祈りを続け。
「邪なる息吹に浄めの祈りを」
クルックーが セルの神杖に更に力を、聖なる力を込めていく。
それらは光となり、形となり、周囲に満ちていく。
「……っっ。こ、これはやばい!? い、いや 魔人のサテラにっ……!?」
魔人には、無敵結界が存在する。これまででも、人間の攻撃 勿論魔法も含めて全て寄せ付けなかった。なのに、このまとわり付くかの様な魔法は違ったのだ。
「見た事もない、魔法……っ!? く、そっ」
周囲に満ちた聖なる力が、魔人であるサテラの全身を絡めとり、最早動く事は出来なかった。
「魔なる者よ」
「呪われし者よ」
「「邪なる者よ。祝福の雷霆に導かれ 永久の眠りを!!」」
セルとクルックーは 同時に祈りを捧げるために 閉じていた瞼を上げた。
その2人の瞳は サテラを真正面から
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ