15.夜更け
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『ロストロギア』とカテゴライズされている中に含まれている可能性はあり、その情報があれば事件の核心に迫れるかもしれない。
なのはの知り合いが無限書庫という様々な世界の情報を収集管理している部署で司書長をしてるという話も聞いていたのも彼女を悩ましている原因の一つである。
デスが宿っていた頃の自分であれば、こんなに悩まなかっただろうなと彼女は思う。
別にこの世界に永住する気は無いし暫くすれば地球に帰してくれるとも言われてるのだから、この世界の事なんて管理局の専門家達に丸投げしてお茶を濁す程度のお手伝い程度で済ませればいいのだ。
しかし、現に彼女はこうして頭を悩ませこの問題に頭をつっこんでいる。
それもこれもあの一年で変わった影響であり、こっちであった人達がみんな良い人だったからだろう。
そう長くない付き合いで人の機微も周りに合わせる為以外では結構鈍い彼女だが、それは理解している。
少なくとも冷たい理性とは違う所で、話してもいいかどうか悩む程になのは達は信用しているのも確かな事実である。
「こんな時に先輩達がいてくれたらなぁ。あー、でも最初は慎重論でってなってもみんな素でお人よしだから結局は深く関わる事になるんだろうなぁ」
自分を棚上げした評価を仲間達にしてゴロゴロとベッドの上を転がる彼女。
『どーっしよっかなー』と言いながらも思考が空転を始め、ゴロゴロとする動きも鈍くなる。
現在時刻は午前2時13分。
管理局での初出動で先も碌に見えない霧の中で文字通り暗中模索しながらシャドウとの戦闘を行った彼女は心身共に疲れてるのだから、こんな夜更けの時間帯で睡魔に襲われない訳がない。
当然の如く秒単位で眠気の攻勢が強まっていき、それに伴って頭の回転が鈍くなっていく。
そうなると余程責任感が強いか徹夜慣れしてる人でないと細かな物事はどうでもよくなり、『もうこれでいいか』と感覚的に大雑把な結論を出しやすくなってくる。
タルタロスに通い詰めて徹夜慣れしてそうな彼女だが、それはタルタロスに向かう前に仮眠をとっていたからこその徹夜であり、居眠りしたら体調が良くなるレベルで眠り好きでもあるのだ。
目がとろーんとしてきた彼女は残った理性で抵抗を試みるが、圧倒的な眠気と本能の攻勢を抑えるには無力だった。
意識を手放す直前に『もう取りあえず話してその後はその後で考えればいいや』と理性丸無視な結論を出して睡魔に身を任せた。
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