第3章 リーザス陥落
第66話 サテラの思惑
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と見ているのもいやだった様だ。鼻をほじっていたのをやめ、頃合を見て叫び声を入れていた。ランスにしては、大分待ってくれた方だろう、とこの時大体のみんなが思っていた。
「……ウー君」
「そうだ! このひょろガキがウーだ! それでは、オレ様から盗んだ物を返してもらおうか」
そしてランスの言葉を聞いて、反応したのはリスだ。
「ローラ、何か盗んだりしたのか?」
「っ……」
「ローラさん。聖剣と聖鎧を返して。……お願い。あれはリーザスにとって」
「うん。……ごめんなさい。みなさん。……ユーリさん」
ローラは、ランス以外の皆を見ながらそう言う。あからさまだったから、ランスは。
「コラぁぁ! まずは オレ様に謝れ! と言うか、さっきもよく考えたら、オレ様をスルーしてただろう!」
「はいはい。ランス。オレから聞いておくから、待っててくれ。シィルちゃんを早く助け無いといけないだろ」
まだ割り込もうとするランスを抑えつつ、ユーリが割って入った。
ランスと話してたら埓があかないと言った所だから。それに、如何に感動的な再会を果たしたローラとは言え、ランスにされた事まで 超消しに出来る訳はないだろう。
ランスは、最後までダダこねていたけど、軍人の人が気をきかせてくれたのだろうか、ラレラレ石を手渡して、手を打っていた。
「良かったですね。ウーさん、ローラさん。 後、リスさん。転生の壺はAL教団が回収しますので。構いませんよね?」
「あ、うん! 大丈夫です神官様。勿論、その壺を使った事は誰にも言いません」
「はい。そうしてください。 じゃないと、壺の存在を知り、且つ壺の成功者として、回収されてしまう可能性もありますので」
クルックーは何やら最後の方に物騒? な事を言っていたが、兎も角、壺は回収された、と言う事になった様だ。
「そう言えばクルックー」
「はい、なんでしょう? ユーリ」
「あの白い生き物は どうしたんだ? 確か、名はトローチ……、だったか?」
「ああ、先生なら、バランスブレイカーの確保登録を先に済ませに行ってもらいました。早く私の成果としたいとの事です」
「ああ、成る程。……クルックーは結構ルーズな所がありそうだ。……特にその手の手続きは」
「私は、神に与えられた使命があればそれでいいので。そう言うのには興味がないです」
クルックーはそう言う。
表情もまるで変えずにそう言っているので、本当に興味がなさそうだ。
「……らしいな」
ユーリは笑っていた。
だけど、笑えない所もあった。クルックーが信じている神の事だ。正直、セルにも思うところはある。
2人とも。……彼女達はいい子達だ。
だが、彼女達は知らない。崇めている|それ《・・
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