第3章 リーザス陥落
第66話 サテラの思惑
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乱だな。喜びのあまり」
「……否定しないわ」
「まぁ、 アイツは機械バカだからな、オレ様の女たちの中でも珍しい部類だ」
ランスも同じ意見の様だ。
『オレ様の女たち』とは一体誰のことを指しているのだろうか? っと、思った(ナレーションが)瞬間、女性陣は皆が顔を背けていた。否定する様に……。
「おい、ボロコンピュータ。オレ様に何かようなのか? さっきから、デバッカーだのわけのわからないことを言いやがって」
ランスがそう言うと、エロヤックとやらは、明らかに声を落としていた。落ち込んでいる、残念そう、と言うのがはっきりと判る様に。
【デバッガーチガウノカ。……ザンネン】
声で感情を表すとは大したものである。
「…ふむ」
「清、何か判るのか?」
「ああ。デバッガーと言うのは、プログラムのバグを取り除く作業をする者だ。……もしくは、その為のプログラムの事、だ」
清十郎がそう説明をする。
この世界の文明と自分がいた世界の文明は明らかに違う部分が多い。遅れてはいるものの、魔法であったり、凄まじい効果をもたらすアイテムだったり、とファンタジー要素が強い。こう説明した所で理解出来るのかどうかは不明だったが。
「ん、大体だが判った。このコンピュータにとって必要な者、と言う訳か。バグを取り除く為に」
「……ああ、どうやら、バグと言うモンスターがいる様だ。それを排除してもらいたい、と言う事だろう」
そこも圧倒的に違う所の1つ。
所謂コンピュータのシステムの中、プログラムの中に存在するバグなのだが……、この世界ではまるでゴキブリの様に這い回っている。はっきり言ってしまえば、『訳が判らん』と言う事なのだが、こういうのは殆ど眼を瞑る事にしている。
ここには戦う為にいるのだから。
エロヤックの頼み。
それは、清十郎の言うとおりバグの消去。それを望んでいたのだが、ランスが一蹴した。『そんな時間は無い』 と。
セルは、人助けを……と言っていたが、アレを人と言うには抵抗があるだろう。ランスもはっきりと『人ではなくコンピュータだ』と言っていたし、珍しく正論である。今はシィルの事もあるから、ユーリもセルを説得し、また手が空いた時にでも、助けると言う条件の元、先へと向かう事にしたのだった。
〜ハイパービル 201F〜
そこは、広めの部屋。なんの模様もない無骨な壁に囲まれた薄暗い部屋の中だ。その場所に、シィルが縛られ、吊るされていた。
「ぅぅ……、は、離してください!」
「っ……(ゆ、あ、アイツが来てる……、も、もうすぐしたら、ココに……)」
サテラはシィルの言葉など、懇願など、まーーったく聴いていない。何故だ
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