ターンEX−4 光の結社とアカデミア−??−
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このデュエルアカデミアではいささか珍しい私服姿である。その2人、ユーノと富野が起き上がり、お互いに相手を睨みつける。
先に口を開いたのは、ユーノの方だった。怒りを抑えるようにして、むしろ静かなほどの声音でゆっくりと尋ねる。
「なあ富野、今はお前なんぞ相手にしてる暇はないんだが。斎王様が直接動くことになっちまうだろうが」
「アホか。俺もいろんな転生者は見てきたけどよ、完全に別次元から入ってきたパターンのくせに斎王に完っ全に洗脳されましたってのはなかなかないぜ」
気楽な言葉とは裏腹に、富野の表情は不自然なほど固い。彼だって、自分を倒すほどの腕前を持ったデュエリストがそうあっさりと斎王の洗脳にかかるとは最初から思っていない。これには何か裏がある、そう考えるからこそはるばる次元を越えてこの世界に干渉してきたのだ。だが、いまだに何ひとつ見えてこない。直接会うことで何かしら掴めるかとの淡い希望が潰えたいま、残ったもう1つの手段に頼るべく彼はデュエルディスクを展開する。
「あー?おいおい何の真似だよ、あとで遊んでやるからとっとと失せろっつってんだろ」
「悪いがな、そういう訳にもいかねえんだわこれが。遊の奴とお前が手を組んで三幻魔で何がしたいのか、それも突き止めとかないと後々面倒なことになるのは目に見えてるからな。お前だけならまだしも、元転生者狩りもってのが気に食わねえ。これ以上なんかやられる前にここでぶちのめして、全部吐いてもらうぜ」
「………えーい、この屑野郎!時間無えってのによお!」
どうあってもここを通す気はないらしいと観念し、ならば1分でも早く片付けて斎王のところへ向かおうと気持ちを切り替えるユーノ。斎王から直接受け取ったデッキを同じく斎王から受け取った光の結社特注の白いデュエルディスクに入れ、すぐさま構えた。それを見て、富野がニヤリと笑う。
「わかってくれて嬉しいぜ」
「けっ」
「「デュエル!」」
先攻を取ったのは、ユーノ。5枚の手札から1枚のカードを選び出し、それをフィールドに置く。
「さあ行くぜ、一撃必殺侍を召喚!」
デフォルメされた侍装束のモンスターが、手にした薙刀を構える。
一撃必殺侍 攻1200
「さらにカードを1枚セットして、ターンエンドだ」
「ギャンブルカード……?俺のターン、ドロー!」
ユーノのデッキから出てくるとは思いもよらなかったモンスターにいささか戸惑いつつも、すぐに気を取り直して自身のモンスターを出す。
「相手フィールドにのみモンスターが存在するならば、このカードはリリースなしで召喚できる!ビッグ・ピース・ゴーレム!」
岩石に濃い顔が付いたようなモンスターが、地中からゆっくりとせり上がってくる。
ビッグ・ピー
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