第3章 リーザス陥落
第65話 ハイパービルでの再会
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えとくよ。だから、ちゃーんと言えよ?」
「あ、あぅっ〜〜!!」
志津香は、やや怒りながら、かなみは表情を真っ赤にさせて、急ぎ足で退散した。
そして、2人を見送ったミリ。 笑っているのだけど、何処か やれやれ、とため息を吐いてもいる様だ。
「……こんだけ言っときゃ、意地でも死なねえだろ? 想いを伝えるまではな。……頼んだぜ。2人とも。それに皆」
戦えない、戦力になれない自分が歯痒い。
ミリとてそう思ってしまうのだ。だから、自分の分も、と考えつつ、2人に発破をかけたのだ。想いの強さってモノは時として、大きな力を与えてくれるのはいつかに、ミルを助けに行ったあの時に体現出来ているのだから。
「……アンタも、結構ムリしてるのね」
「ロゼ、か。……行ったんじゃなかったのか」
「ご生憎様。わたしゃシスターよん? 私の前で偽ったり、隠し事したりな〜んて、誰にも出来ないわよ。それが、神でも悪魔でも。……アンタでも、ね。……それに、一体何時から アンタと飲み友してると思ってんのよ」
「……ああ、そうだったな。流石 ロゼだ」
ミリは手を上げて降参のポーズ。
今まではユーリにしか打ち明けていなかった事実をロゼに伝えた。自身の身体を蝕むのを。
全てを訊いたロゼは、少しだけ険しい表情をしていた。ある程度推測はしていたようだ。
「……なるほど、ね。この戦争が始まってから、随分と飲みが甲斐無いと思ってたんだけど、そうだったって訳」
「ああ、そうだ。オレも随分と厄介なモノ、抱えちまったよ。どーせ抱えるなら、ユーリの子供でも良かったんだがなぁ?」
ミリはニヤっと笑いながらそう言う。
不治の病に侵されながらも自分を崩さないのは流石だといえるだろう。
「ミリ。私は気休めは言わない」
「それは 判ってるよ」
「AL教の秘蔵のアイテムでも、アンタのそれを 完全に治すモノはまだ存在してないわ。延命は出来るかもしれないけどね。いつか、必ず蝕まれてしまう。……あの法王ならわかんないけどね。アイツは、女神ALICEと謁見してるらしいし」
「お? 女神様とヤってんのかな? 羨ましいこった」
ミリの言葉を聞いて笑うロゼ。
「あー、そうでもない見たいよ? だって カミサマに会ってから、あのじじいは壊れちゃってる感じがするから。あ〜〜、或いは、思いっきりなSMプレイさせられて、調教されたのかもね?」
「そりゃ、見てみたいもんだ。カミサマ直々の調教プレイってのは興味があるな」
2人はそういい。そして笑っていた。
仲が良いのは、なにも志津香とかなみだけではない。この2人もいろんな意味で波長が合っている様なのだから。
「……ま、でも 私は なにも心配してないからね」
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