暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第65話 ハイパービルでの再会
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てください」
「ああ、助かるよ」
「みんなのいたいのいたいの、とんでけー」

 そう、今後の事を考えたら、更に必要になってくる。

 ヘルマン軍の中枢。そして、サテラ以外の魔人の2人。前線に来ておらず、控えているところを考えると、間違いなくサテラより上だろう事も推察されるのだ。……疲労も出てくる今は特に。

「はい。どうでしょうか。一通りは施しました」
「ああ。ありが……と……?」

 この時、漸く違和感に気がついた。いつの間にか、人数が9人になっていた事にだ。そして、自然に溶け込んでいる。違和感なく。

「誰だ!」
「……っ!」

 清十郎もやや離れていた為、気づくのが遅れた様だ。そして、リックも。

 だが、ユーリが手で制した。誰が来たか、判ったからだ。

「大丈夫。オレの知り合いだよ。皆」

 志津香ら女性陣たちも気にしていた様だが……、取り合えず警戒を解いていた。その中で1人が前に出てくる。

「クルックーさん!?」
「おや? ……セルさんもいらっしゃいました。どうも」

 セルだ。クルックーの姿を見た時から、驚きの表情だったのだ。どうやら、同じAL教であるから顔見知りだった様だ。

「この人の事、知ってる人ですかねー? セルさん」
「も、勿論です。とてもお若いのに、司教見習いをしている素晴らしいお人です。後の司教候補の1人として上げられているお人です」

 4人しかいない司教。その上に法王が控えているだけの為、トップ10には入るであろう地位の持ち主なのだ。見習いと言うポジションが他にあるとは聴いていないから、実質的に考えれば、5人目の司教とも言える。

「いえ、私よりも熱心な貴女にこそ、相応しいと思われますよ」
「あ、ありがとうございます。これからも 私もがんばりますので」

 セルがすっと頭を下げた。……ユーリが思っていた以上だった。

「久しぶり、だな。と言っても数日ぶり程度だが」
「はい。お久しぶりです。ユーリ」
「回復、助かったよ。ありがとう」
「いえ、問題無いです」

 ぺこり、とクルックーは頭を下げた。

 そのやり取りを見てた女性陣はと言うと。

「……またライバルですかねー」

 まず、トマトが警戒心を出し、声を上げていた。

 それは、かなみ、志津香も同じ様子、決して言葉にはしてないけど。

「……それより、ランスが気になるわ」

 志津香はランスの方を見つつそう言う。

「何かあったの? 志津香」
「なんでですかねー?」

 志津香の言葉にかなみもトマトも判らない様だった。なんで、主にユーリの話だったのに、ランス?と。

「いえ……、女の子がここに来たのに、なんの反応も見せずに、あんな感じだから」


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