第四十八話
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俺じゃあ、お前を倒せねえんじゃないかって思ってしまうよ、まじで。むむむん。腹が立つ。くそ。……でもな、何度もお前にやられてばかりなんていらないんだよ。
お前なんかにな。絶対仕返ししてやっからな……」
浴びせられる言葉には深い深い呪いのようなものがまぶされているみたいに、聞くだけで何か気持ち悪さと嫌悪を俺に与える。
「お前はいいよなあ。そこまでの力を手に入れてよ。おまけにそんな可愛い女の子をものにしているようだし。お前の周りには可愛い女の子だらけだよな。そういや。ケヘヘヘヘ、……柳もそうだし、美里もいい女だな。それから下級生の些沙良ってのもお前に色目使ってたよな。お前が知っているかはしらないけど。それにお前の妹もすげー可愛いよな。へへへ。お前が死んだらその子たちの面倒は俺がみてやるから安心しろよ。……日向みたいにこんなの初めてってひーひー言わせて逝かしてやるからよ。へっへっへ」
「下種だな。……お前、3回は殺してやるよ」
「ふん。でもな、日向はヨガってただろ? お前は目の前で見てたんだからよ。ヒヒヒ、俺の、まああのときは如月流星君のイチモツだったけど、それをつっこまれたあの子のヨガリ声は最高だったよな。お前も血まみれになってたけど、なんやかんやでオッタテテたんじゃねーのか? このスケベくん。ふふん? 」
口角を引きつらせて笑う蛭町に明確に俺は殺意を覚えた。悪を倒すとかそんな格好いいもんじゃなく、明確にその対象を殺したいという怒りだ。
ただただ、目の前のこのむかつく奴を殺したい。
「許さない。……殺してやる」
「ふほほほ。怖い怖い。でも俺だって殺されたくないからなあ。まだまだいろいろ楽しいことをいろいろしたいしなあ。だから月人には殺されるわけにはいかないんだ。そこのちびチャンや、柳や……それからお前の妹……亜須葉ちゃんだったっけ? と乳繰り合いながらじっくりとお話したいからなあ」
刹那、俺は奴との距離を一気に詰めていた。
左手で奴の蛇面の下あごを鷲掴みにすると、力任せに殴りつけた。何度も何度も。
殺意をこめて、ありったけの殺意をこめて。
俺の脳裏には蹂躙される寧々の記憶が甦らされていたんだ。化け物に犯されて殺された。
そしてこいつは再びその惨劇を繰り返そうとしている。
紫音を、王女を、そして俺の妹を同じ目にあわせようとしてやがるんだ!
許さない。
こんな奴、一秒足りと生かしては置けない。
今すぐ殺す、すぐ殺す。
存在の痕跡すらないぐらいに滅殺する。
欠片すら残さない。
意識の残滓さえ許さない。完全に消し去ってやる。
死ね死ね死ね。
死ね死ね死ね。
俺はその呪詛の言葉を声に出して殴り続ける。
ぶっ殺す。
一秒たりとも地
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