【ソードアート・オンライン】編
111 誠愛問答
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どれだけこのゲームに潰されない様に我慢していたか≠フ表れだった。
……この3人には弱い人≠ェどれだけ追い詰められていたか判る人物は居なかったらしい。……そう考えれば≪黄金林檎≫は潰れるべくして潰れた>氛氓サんな風にも思えた。
「……愛しさ剰って憎さ100倍>氛氓ニ云う様に、愛≠ニ憎≠ヘ表裏一体だよ。グリ<Zルダ、グリ<ロックと、態々キャラクターネームを初期ロット10000本のこのゲームで揃えているあたり、多分現実世界≠ナもそれなりに親しい関係だったんだろうさ──アスナ、彼をここに」
「……やぁ、皆。久しぶりだね」
アスナの細剣での先導で現れたのは、コートを羽織っている──そこはかとなく胡散臭さが溢れている男性だった。
「初めましてグリムロック。俺は、なんちゃって探偵≠ネんて役職に収まっているティーチだ。……でこっちとそっちが助手の──」
「キリトだ」
「アスナです」
適当に礼をする俺達3人。グリムロックは一度だけ考え込んだ様な素振りを見せると、徐に口を開く。
「なんちゃって探偵≠ヒ、確かに面白い──然も筋が通っていそうな推理だったが、探偵君の推理には幾つか大きな穴がある。……確かに私とグリセルダは親しい間柄だった。……なら、なぜ私がグリセルダを殺さなければならない」
「……だったらグリムロック、貴方とグリセルダさんの間柄を訊いてもいいか? その前提如何で答え≠ェ変わるからな」
「おいティーチ」
キリトは俺のマナー違反──リアルの詮索≠ノ忠言を呈するが、グリムロックは大した反応見せず──寧ろキリトを宥めるかの様なポーズすら採る。
マナー違反は重々と承知しているが、これは是非ともグリムロックの口から聞ききたい事である。……とは云っても、大体の関係性の推測はついているのだが…。
「夫婦だよ。私の3歩後ろを歩きながら私を立ててくれる可愛い妻だった。……鴛鴦の契り=A連理の枝≠ニは正に彼女との事をいうのだろう」
グリムロックのその言葉を聞いた時、これまでの情報が纏まっていき──俺の中で1つの解へと集約していった。
「……なるほど、そうか…。……恐かったんだな」
「っ!!? ……私が、何を、恐れたと、云うのかな…?」
俺の言葉は、飄々としていたグリムロックを崩すには十分過ぎたようだった。強がる様に絞り出した反論はいっそ痛々しくすらあって、それはもう私がやりました>氛氓ニ、言外に自白している様なものだった。
「この先の見えない──一寸先は闇のデスゲームに磨り潰されていく貴方からしたら、グリセルダさんが恐かったんだ。自
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