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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
GGO
第52話
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者がいた。名は薄塩 たらこ。言うまでもなく男性である。彼も茂村 保同様、得られたものは何も無かった。
和人『成る程。それで、その事件の捜査に協力してくれと?』
菊岡『早い話がそう。』
そして2人が呼ばれたのは、事件捜査の協力の事だった。
菊岡『とはいえ、タダでとは言わない。報酬もちゃんと払うよ。』
智代『一つ聞いても……?』
菊岡『何かな?』
智代『その報酬って……?』
菊岡『ああそれか、それなんだが……。』
智代『はい……。』
菊岡『2人に20万ずつ出そうと思ってるんだよ。≪ボソッ≫』
『『??』』
すると智代が報酬について気になった。それに対して菊岡は小声で2人に20万出すと言い、2人は驚いた。
和人『お…おいおい……なんで…そこまでして……?』
菊岡『実は、上の方が知りたがっているんだよ。この事件の真相について。』
和人『それで大金を出してでも解決しようってか?』
菊岡『まぁ、そういうことだね。』
あまりの額に驚き、和人が聞き返すと、お偉方が真相を知りたがっているとの事だった。
智代『ですが、被害者はナーヴギアに近いVRマシーンを頭に着けてましたよね?』
菊岡『確かに、ナーヴギアの後継機種“アミュスフィア”を着けてたよ。』
智代『なら、ナーヴギアと同じ様に大電流を頭に流されて、脳がやられたという見解も出来るのでは?』
その時智代は、被害者が頭に着けてたVRマシーンについて気になった。和人等が巻き込まれたSAO事件では、ナーヴギアより発せられた大電流で脳が破壊されて死ぬと言う恐ろしい事件があった。それ故に、VRマシーンに目をつけるのは当然の事だ。
菊岡『それは僕も1番に考えたよ。上層部も、それが原因だと見ていた。
だがメーカーに問い合わせたところ、アミュスフィアはナーヴギア程容量が無い上に、出力も脳を破壊する程度じゃない事が分かったんだ。念の為に実験もやってみたが、結果はほんの一時的な刺激のみで破壊に至るものではなかった。』
とはいえ、流石の菊岡もそこは目をつけて上に、そのお偉方もそこは疑っていたしい。
しかし、結果はナーヴギア同様、脳破壊に至る物ではなかったため、これはまず除外される。
和人『となると…後は自力で犯人を見つけ、捕らえるしか無いな。』
智代『けど手掛かりが無い以上、GGOにダイブして捕まえる他無いんじゃない?
GGOは外国企業で作られたから、確認と特定に時間がかかるし。』
菊岡『うむ、その通りだ。
だが我々にはそれを頼める者はこの国に、ましてはこの世界に2人しかいない。』
和人『俺達…ですか?』
菊岡『その通りだ。』
和人『成る程。』
菊岡『かと言って、別に強制する気は無いからね。あくまで人に責任を押し付けるなんてことは、流石にマズイし。』
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