暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜もしもの世界
29話
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いや、その・・・本名知らないんで・・・」


「ええ〜??」


と急にガバッと大声で起き上がる。


「ひどい、ずっと私をあだ名で呼んでるからてっきり好きなんだと思ってた〜」




と泣くようにして言うので一夏のつい、悪いかと思って謝るがちょうど、お茶を運んでくれた、三年生に指摘されえへへ〜と笑っていた。どうやらこの三年生はのほほんさんの姉らしく、名前が虚さん(うつほ)さんと言うらしい。



そうしてお茶を飲みつつ、ケーキを貰い食べつつ、話しているとどうやら俺たち2人が部活動に入らないので各部から苦情が来ているらしい。




「で、学園祭で決めようと」


「ええ。でそのお詫びに君達を鍛えようと言うわけよ」

「俺は別に遠慮しますが・・・一夏は?」

「遠慮します」

「そう言わずにあ、お茶のおかわりは?」

「ああ、すいません。にしても美味しいですね、今度淹れ方教えてもらおうかなぁ」

「もちろん、虚ちゃんの淹れた紅茶は世界一よ。あケーキもおかわりどうぞ」

「ああ、ありがとうございます。ああ〜このケーキと紅茶すごい合いますね」

「でしょ。ついでに私の指導もどうぞ」

「いいですよ〜」

「受けるのかよ??」

「今の一夏にはもっと格闘を教えてくれる人がいるからなぁ〜。あいつら(5人のこと)じゃそれどころじゃないだろ?」

「大体、どうしてして指導してくれるんですか?」

「ん?それは簡単。君達が弱いからだよ」

俺も含め、明らかに挑発してきたが、別に気にしない。てかケーキと紅茶がうまいのでそれどころじゃない。
だが一夏は挑発に乗ってしまっていた。

「それなりに弱くないつもりですが」

「ううん、弱いよ。無茶苦茶弱い。だから、ちょっとでもマシになるように私が鍛えてあげようというお話」

「じゃあ勝負しましょう。俺が負けたら従います」

「あ、バカ」

普通に従うならいいが、勝負はマズイ。が俺が声をかける前に楯無さんは返事をしてしまった。



「うんいいよ」


にやりと笑った顔は「罠にかかった」という表情をしていた。

・・・あーあ
















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