第3章 リーザス陥落
第64話 奪われたら取り返す
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思いもよらぬ人から、声が上がった。
「セルさん。……気持ちは有難い。だが、ここからは……」
「わかっています。ですが、魔人であれば、対策があります。……私は、魔封印結界を張る事ができますので。……倒せなくても、封印をする事は可能です」
セルの言葉に皆がどよめきだした。
「ほ、ほんとですかねー? セルさん!」
「はい。結界志木を4ヶ所に設置し、そして魔人をおびき出す事が出来れば……ですが」
セルは、やや表情を強ばらせた。そのおびき寄せると言う方法が一番危険だから。
「がははは! それならば、簡単だ。ユーリ! 貴様が囮になれば万事解決、OKだ!」
ランスは大声で笑いながら、そう言うが……、勿論回りからの反発も物凄い。
「お、お兄ちゃんを囮なんて、ひどいよっ!!」
「反対ですっ! 絶対反対っ!!」
「ダメに決まってるじゃないっ!! 危険過ぎるわ!!」
「賛同しかねます。たった1人では……」
「あの時みたいに、ユーリさん1人で戦わせるなんてっ!!」
「そ、それだけは、トマトも納得できないですかねー!! ユーリさんとは一蓮托生なのですよー! 一心同体ですかねー!!」
左右から一気にどーん!と聞こえてくるのでステレオで拒否されてしまった。ランスは多大なるダメージを耳に受けつつ、反論をする。
「だぁぁ! やかましいわ!!……それに、あのサテラと言う女も、ユーリを指名しているのだ。囮と言うなら最適だから、と言う訳があるに決まっているだろ」
「何、てきとうな事言ってんのよっ!!」
志津香は、勿論納得出来ない。でも、それは事実だった。
「……志津香、それは本当の事なの」
「っ!? マリア、何を??」
マリアは志津香に説明をした。
あの時、吹き飛ばされて気を失ったが……、ランスとサテラの戦いの衝撃で少しだけ意識を覚醒させる事が出来ていたのだ。
そして、話を聞いた。……ユーリに持ってこさせろと言っていた事を。
ランスが言わなければ、マリアも言うつもりは無かった。あの状態だったから、聞き間違いの可能性だってあるのだから。
「……サテラがオレを?」
「うむ。まぁ、あの娘がショタコンだと言うのなら、オレ様自ら矯正の必要があるが、何か訳がありそうだったからな」
ランスは、前半部分は置いといて(勿論ユーリは、むかっっ!!としていた) 後半部分、訳がありそうだ、と言った時は何時になく真面目な表情だ。だが、勿論それは一瞬。
「だが、あの魔人の処女はオレ様のものだぞ!」
「なんで処女だって知ってんだよ……」
ユーリはため息を吐いきながらそう言う。
だが、ユーリにはおおよそ検討はついていた。
あの一戦での事が噛んでいる
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