第3章 リーザス陥落
第64話 奪われたら取り返す
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いなく一流に分類される2人だからこそ、強く感じたのだろう。
メナドは魔人戦の時は、別場所で養生していた為 その強さを味わう事は無かったが、屈強なリーザス軍の兵士達を。……エクス将軍やレイラ親衛隊長、総大将バレス。皆をたった数十分やそこらで、打ち負かした相手だから、それだけでも判るのだ。
相手は、人外。
……人間では抗えない相手なのだという事を。
「……正面から正攻法なら、な。……やりようはあるさ。だが、何もしない訳にはいかん。シィルちゃんは仲間だ。見捨てるなんて有り得ない。……それに、何時かは必ず当たる壁なんだ。遅いか早いかだけさ」
ユーリの言葉にメナド、エクス、メルフェイスは口を噤んだ。その中に、その瞳の奥に強い決意もその表情に感じ取れたから。
「……これしか手は無いのか。……儂らは、また お主達に託すしか」
「無念……です」
バレス、そして 横にいたハウレーンも歯がゆい想いをしていた。その時だ。
「バレス将軍。僕がリーザス軍を代表して、向かわせてくれませんか」
「り、リック!?」
リックが名乗りを上げた。
その言葉にレイラは動揺していた。肌で味わったあの凶悪な魔の者に向かうと聞いたのだから仕方がないだろう。それに、リックだから と言う理由もある事だろう。
「ユーリ殿。僕は貴方となら、何処までも高みに登っていけると信じてます。魔人にも、きっと。勝てると信じています」
「むぅ……」
バレスは、渋い顔をしたが、現状を考えたらそれが最適だろう。そう判断した。
「こちらは、儂達に任せろ。……リックは、ユーリ殿達を頼む」
「承知」
リックは、腕を上げリーザス軍式敬礼をした。
「よろしく頼むよ。リック」
「粉骨砕身の覚悟で参ります」
ユーリも応える。
ジオ攻略もある故に、戦力を分けすぎるのは得策ではないが、承知の上であればありがたい。……リックの実力は折り紙つきであり、間違いなくこの部隊の中でも最強クラスだ。同行してもらえるならこれ以上心強い事はないだろう。
「お前たちが行くのなら、オレも同行させてもらうぞ? ユーリ」
もう1人、今回の茨の道、地獄巡りと言っていい修羅の場に、名乗りを上げたのは清十郎だった。
「あのガーディアンと言う土塊の化物とは 決着をつけれていない。……そして、アレより上がいると言うのなら。これ以上滾ると言う事はない」
普段だったら、引くレベルの戦闘狂っぷり(勿論一般兵たちが)。だが、今は兎に角心強い。あの強さを見ても 更に上がいると知っても尚、心が折れていないのだから。
「ああ。よろしく頼むよ。清」
ユーリは頷いた。
清十郎の腕はよく知っているし、リック同様に心強い
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