第3章 リーザス陥落
第63話 襲撃の魔人サテラU
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退いて。……判った?」
志津香の言葉に、ミリもかなみも頷いた。心強く感じる。
「私も全身全霊を込めて放ちます。……私は、この様な時為に、あの秘薬を使ったのです。私も、私の全てを賭けます」
メルフェイスも強く頷いた。己の能力を向上させる秘薬。そのせいもあって、日常生活に支障がきたしているのだが、後悔はない。寧ろ、感謝しかない。この時の為に、自分がいる。自分の力がある、と考えられる様になったから。
そして、4人が同時に頷いた。
「かなみよ、志津香よ」
最後に、それぞれの配置につこうとした時だ。ミリが2人に声をかけた。
「はは、最初に言うが、死亡フラグって思うなよ?」
「……こんな時に変な冗談は止めて」
「そうですよ! 皆で、皆で勝つんですから! 今日勝って、明日に繋げるんですから!」
ミリの言葉に思わず強く言うかなみと志津香。
……だが、相手が相手。相手が誰なのかは判っている。
あの時のアイゼルと違って、敵側は退く様子など全く見せないのだ。完全に攻めに入っている魔人だ。
そして、何よりも こちら側には ユーリ達もいない状況。何を言うかはわからないが、言ってしまうのも無理はない、と思ってしまっていた。
「勿論だよ。オレだってそう思ってるさ。ミルは残してきてるんだからな。……だからだ、ここで勝って、生きて帰れたら。明日の日を拝めたら……お前ら、絶対にアイツに想いを伝えろよ?」
「「っ!!」」
「ん……」
メルフェイスは、少しだけ 離れた。そう言う場合ではないがこの話は彼女達のものだから。勿論 最低限度の距離で。
「言っとくが、これは冗談の類じゃないぞ? そして ふざけてる訳でもない。……それくらいの気概で攻めたいって事だ。勝って想いを伝えるまで、……死ねないだろ? お前らは特にさ」
「ぁ……ぅ……」
「…………」
かなみは、かぁぁ、と赤くなるのを必死に止めた。
志津香も、同様だ。仄かに表情が染まっている。ミリはふざけて言っている訳じゃない。少しでも、活力。負けるものかと言うそれを自分達に入れる為のはっぱをかけた。
2人ともが そう理解した。だからこそ 頷いたのだ。
「うん。ゼッタイっ」
「……勝って、生きて帰れたら。ね」
志津香もかなみも、ゆっくりと頷いた。相手が相手。これまでで、最大の脅威なんだから。……これも考えたくないけれど これが、本当に最後かもしれないんだから。
「よし! いい答えだ。ならオレはそれをおかずに頑張るとするか! ……オレも入れさせてくれよ? ヤル時は勿論!」
「……それは、勝っても負けても嫌!」
「当然ですっ!!」
……こんな時にする話じゃない。だけど、いい具合に肩
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