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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第63話 襲撃の魔人サテラU
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 外の尋常じゃない戦闘音は当然街中に響いている。
 ユーリが、知らせたその合図のそれよりも遥かに大きな衝撃音がほとばしっているのだ。何かが、起きた。それを察知出来ない筈はない。だからこそ、すぐさま、外へと向かおうとしていたのだが。

「がはぁっ!!」

 誰1人として司令部のある建物から外へはいけなかった。

「やっぱり、人間って雑魚ばかりか。……つまり、アイツ(・・・)が別格なだけと言う事だな」

 山の様に積み上がっているリーザス兵達の前に、黒い鞭を構えた赤毛の女がいた。

「っ……、なんですか、この禍々しい気配は」
「あの女からです……!」

 比較的、入口の傍の部屋で明日のジオ戦の準備を進めていたエクスとハウレーン。だから、直ぐに相対することができた。……絶望的な戦力を持つ相手と。

「また、雑魚が来た。でもま、そこの連中よりはやるかな? ちょっぴりだけだけど」

 鞭を手に持ちながら歩くサテラ。

「いくら問題無いからって、サテラ1人じゃ、疲れちゃった。もう1人くらいガーディアン作っておけば……、でも もう1人いても アイツにぶつけてたわね」

 サテラはそう言うと、ぶんぶんと頭を振った。手早く済まさないと、シーザー達が危ないと思えるからだ。

「何者だ! ここをリーザスの解放軍、指令本部だと知っていての狼藉か!?」

 ハウレーンが剣を構えながら間合いを詰めた。

「勿論よ。……ここにランスのバカが居るはず。さっさとサテラのとこに連れてきて。急いでるんだから」
「ランス殿に……? ま、まさか……」

 エクスの中で最悪のシナリオが頭の中を過ぎっていた。ランス、そして魔人。連想されるのは1つしかなかった。

「こんな事なら、あの時に聖武具、奪っとけば良かった。……ま、まぁ そのおかげでアイツのこと、サテラは知れたんだけど……ぁぁああ! もうっ! とっとと連れてきて! サテラ、今気が立ってる」

「っっ!!」

 その最悪のシナリオ。それを魔人自らが言葉にしていた。連中が狙っているのはカオス。……そして、ランスがその鍵である聖武具を持っていることを知った。(厳密には今はないが、魔人が知る由もない)

「黙れ! リーザスの敵っ! かくご……っ!?」

 ハウレーンが一歩、サテラに近づこうとしたのだが。

「あまりにも遅いから、もうヤっちゃった。サテラ、気が立ってるって言っただろ。雑魚」
「ぁ……が……」

 サテラの高速の鞭がハウレーンに直撃。
 その一撃は、ハウレーンの顎を捕らえた。鞭で顎を……、と思った時には脳が揺れ、頭蓋に数十回以上左右に叩かれる。そのまま、意識は闇の中へと沈んでいった。

「ハウッ……!!」
「じゃま」

 エクスも
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