第3章 リーザス陥落
第63話 襲撃の魔人サテラU
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。……だが、シィルは判っていた筈だった。
ここまでに配置されていた志津香とメルフェイス。2人は、間違いなく自分を遥かに上回る魔法使いだ。その2人が、負けたのだから、自分の魔法が通じる筈がないと。
だけど、信じたくなかった。
ランスと一緒に、必ず勝てると信じていたから。……そして、ユーリも。
「それが全力? さっきの連中の方がまだ、強かったぞ。……ま、サテラにしたら、どっちもどっちだがな」
「そ、そんなぁ……」
「幼稚中の幼稚というやつだ。そんな魔法、何百発撃とうがサテラには」
圧倒的な力の差。
敵は攻撃をした訳ではなく、防いだだけ、それだけでわかってしまった。いや、厳密的には防いだ素振りはみせなかった。普通に立っているだけで、魔法がはじかれてしまったのだ。つかれている様子も見えない。彼女が言うように、何百発撃てたとしても、カスリ傷1つ負わすことが出来ないと、シィルは悟った。
「くそ! この役立たず。オレ様の奴隷は下僕たちよりは役に立つと思ったのだがな! ち、面倒だ。オレ様自らが戦ってやろう!」
ランスは、とう!っと叫びながら、サテラの前に来た。
「やい、小娘! 最強の美剣士ランス様の素晴らしい攻撃の前に、恐れをなして消えるがいい。がはははは!」
「お前が? 最強? 美剣士?」
サテラは目を丸くして、ランスを見た。全身を満遍なく見て……、そして高笑いをする。
「きゃはははは!! なーに似合わない言葉使ってんだ? これだからバカは困る。言葉の使い方と言うものを知らないから」
「なんだとぉ!! ゆるさーーん!! 必殺 ランス・アタァァァック!!!」
ランスの攻撃が炸裂!! 衝撃破と共にサテラを襲うが……。
「遅すぎ」
サテラは、その剣は勿論、後から発生する衝撃波の全ても躱したのだ。
「ふん」
サテラは、その隙に鞭を振るった。
ランス・アタックの衝撃波もあったからか、若干鞭の勢いが相殺され、これまでの仲間達同様に一撃で意識を刈り取られる事は無かった。
「くそう!!」
だが、意識を失った方が良かったのかもしれない。攻撃力が元々高い魔人の一撃を中途半端に受けてしまった為、鈍い痛みが響く。
「口ほどにもない。お前が最強? サテラは勿論、あいつの足元にも及ばないぞ」
「誰だ! その あいつというのは!」
「お前らの……っと、それはいい。あいつとお前を同類にみたくない」
「なにぃ!!! 今のは手を抜いただけだ!! 今度は本気中の本気で行くぞ!!」
「ふーん。なら、サテラもちょこっとだけ、力入れたげる」
ランスは、再び剣を構えた。高々とあげる剣。そして、跳躍し一直線に振り下ろす。
「超必殺!! スぅぅぅパぁぁぁラー
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