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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第63話 襲撃の魔人サテラU
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……な……)」

 かなみは、そのまま、動かなくなってしまった。役に立てなかった事を心の中で謝罪しながら


「かなみっ!!」
「お前もジャマ。いい加減サテラのムカつき度、上がってきた」

 サテラが鞭を構えようとしたその瞬間。

「ミリ!! 避けて!!」

 奥の部屋の扉が、ばんっ!≠ニ言う音と共に、左右に開かれた。

「行きます!」

 メルフェイスと志津香が、両手を構えた。その手から、強大な魔力が迸る。

「白色破壊光線!!」
「氷柱地獄!!」

 辺り一面、光と共に其々の魔法に含まれた属性がサテラに迫った。

 それを見たミリは、武器を投げ捨て、後ろに跳躍。待ち伏せていた部屋の中へと飛び込んだのだ

 志津香とメルフェイスの魔法は当たらなかったが、その衝撃破と冷気の勢いの余波を受け、弾き飛ばされてしまった。かなみ同様に、いや かなみと比べたら比較的軽傷だが、今の自分の状態を考えたら、戦闘不能になりうる衝撃だった。

「ぐっ……」

 だが、はっきりと見えた。
 あの志津香の魔力とメルフェイスの魔力が、確実にあの女に直撃したのを。あまりの光の強さに最後は見えなくなったが。

「(……や、ったか?)」

 背中に受けた衝撃のせいで、瞼が重くなってしまったが、必死に片眼だけでも開きその場を見た。魔法による光は消え失せ、あの女が居た場所の光が完全に止む。

 そして、そこには絶望が撮されていた。

「(ば、か……な……)」

 それを見てしまったミリは最後の気力も根刮ぎ奪われてしまった。それは、あの女が立っていた。身に付けている服すら傷ついていない。全くの無傷だったのだから。

「まったく……」
「効いてない、の…?」

 メルフェイスも志津香も唖然としていた。
 メルフェイスは、これまでの戦いで、自分の強化した魔力がまったく効かなかった事など無かった。志津香自身も、あの化物に成り果てたラギシスにすら通じた自身最強の魔法がまったくの無傷。

 志津香に関しては、アイゼルにファイヤーレーザーを防がれた事があったが、今回は自身が使える最大にして最強の魔法だ。溜めに溜めた白色破壊光線。それが 効かない。服すら 傷ついていないのだ。

 その絶望的な結果を見て、戦慄した。

「ちゃちな魔法じゃ、サテラには効かないわ。撃つならもっと強力なの使ってみなさいよ。せっかくザコとは言え、2人ががりなんだから」
「くっ………」
「ぅ………」

 今の魔法は、其々にとって最強のもの。
 ミリとかなみの2人が時間を稼いでくれたおかげで放つ事が出来た物。最強の魔法なのだ。あれよりも強力なものは、今の自分達には出せない。

「なんだ、今のが最強魔法か? もう、遊ばない
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