暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第62話 レッドの町に迫る驚異
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! そんなものは当然なのだ。オレ様が、しくじるなんて事は、0.00000000000……32%すらないのだ」
「最後の32は一体何だ?」
「ゆー……。バカに突っ込むのは時間の無駄よ」
「おいコラ! 聞こえてるぞ!」

 ユーリの疑問に、志津香が辛辣な言葉で代弁。
 勿論ランスには聞こえているので、突っかかるが志津香は簡単に回避していた。

「ら、ランス様。これを早速レイラさんに使いましょう!」
「うむうむ。レイラさんは美人だからな。こんな廃れた建物の中で死なせる訳にはいかんからな! オレ様の上で腹上死ならともかくな!」

 ランスは高笑いを続けながら、ユニコーンの蜜が入った瓶を渡した。
 いい方は相変わらずだが、一応身を案じてくれている、と言う事もあり。とりあえずマリアは礼を言った。

「ありがとう、これでレイラさんを救えるわ。早速レイラさんに飲ませてくるわね」

 マリアは、瓶を片手にレイラのいる場所へと行こうとした。……勿論、ランスはついて行くつもり満々だった。

「がはは! よし、オレ様も立ち会おう! レイラさんが心配だからな。ぐふふ……」
「ダメに決まってるでしょ!!」

 かなみが、断固として拒否。
 今のレイラの姿を見て欲しくなかった。彼女は、親衛隊長。金の軍の将として皆の憧れでもあった気高い人だ。そんな人の今の姿を見せる訳には、と思ってしまうのだ。……それがランスなら尚更だ。

「ったく、あいつは……」

 志津香もランスの行動は目に余る。
 普段は一蹴して終わり、だけど、今回はつい口を開いていた様だ。

 そして、そんな時。マリアが突然振り返った。

「あ、ユーリさんは来てもらえますか?」
「ん? オレか?」

「「んな!!」」
「なんだとっ!!」

 まさかのユーリは立ち会いOK!と言うより、立ち会い希望。マリアからの言葉に絶句する2人と驚き……と言うより怒りに満ちてるランス。

「こらぁ!! オレ様を差し置いて、ユーリだけはOKとはどういう領分だ!!」
「それも、ダメに決まってるじゃない!!」
「だ、ダメですよっ!!」

 猛抗議をする3人。ユーリはと言うと。

「……大体、オレを呼ぶ理由は判ってる。もしも、ユニコーンの蜜でもダメだと言うのなら、また 連絡を来れ。……レイラさんの状態を見て、他の方法を色々模索しよう。時間内に必ずだ。……だが、ユニコーンの蜜は 聖の名を冠するアイテムで その手の中では最高クラスだと言っていい。だから、レイラさんは 十中八九大丈夫だ」

 そう言いつつ、マリアを改めて見た。

「だから、マリアとシィルちゃんの2人に頼むよ。勿論 何か問題があったら直ぐに言ってくれ。……もう、マジで足が痛いから、その方法で頼む」

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