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逆襲のアムロ
3話 死の商人 9.20 11:40 ルナツー
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た?白いやつめ!これならば」

シャアはリック・ドムをガンダムに目掛けて軸を旋回する形(裏拳のような動き)で
サーベルを持って切りつけた。ガンダムはそれに反応し、旋回したリック・ドムの手首を
掴み、足でリック・ドムの後背を蹴り飛ばした。

「ぐおっ」

リック・ドムの操縦席内にただならぬ衝撃が走った。
しかしシャアは体勢を立て直し、ガンダムの前に対峙した。

・・・


それから、何度もサーベルでの応酬が互いに続いた。
その立ち合いはガンダムは静でリック・ドムが動だった。


15分ぐらい経ち、リック・ドムの方に機体のアラートが鳴り出した。



「えーい。もう一息だった。さすがのテスト機だと各ジョイント部に不調が出る。これまでか・・・」



シャアは無念にも、各パーツ部分が動作不全に陥る前に照明弾を撃ち、ムサイへ帰投した。
アムロもガンダムや自分の耐久性に無理ないような動きで神経と体力がピークを迎える寸前だった。



「はあ、はあ、もう少しで正気を保てないところだった。さすがにシャアだ」



そうして、アムロも先へ進行しているホワイトベースへ帰投した。
後方より支援していたザクとガンキャノンも2人の戦闘の間も威嚇射撃のみで大した戦果も犠牲も出すことなく互いに帰投していった。



そのころ別の宙域では連邦の陽動のための艦隊運動を地球よりの宙域にてジオンを牽制し、かつホワイトベースを無事月へ送るため、航行していた。




マゼラン級 旗艦 艦橋 9.21 2:23


ワッケインはモニターに見入って、的確に指示を出していた。
敵を引き付けながらも戦闘にならないよう、離れようとする敵には追撃する振りで艦隊を前に出し餌を与える。実に巧妙だった。しかし、最初は少数に散開した敵を大部隊にて迎撃をしていたが、長く陽動をしているとその少数が艦隊編成まで膨れ上がろうとしていた。ワッケインとしてはこの場で艦隊決戦をするつもりが毛頭ないため、そろそろ潮時であった。




「ここまでだな。総員にルナツーへ帰投の準備を知らせろ。但し、ゆっくりだ。敵に縦深陣に誘い込む恐怖を与える」



ワッケインは陽動で集まったジオンの艦艇をあからさまに誘いこむように後退していった。
ジオンもそれには気が付き、再び少数単位で各方面へ哨戒任務へ戻っていった。


かくして、ホワイトベースは無事サイド6の宙域に入ることができたのであった。


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