激戦
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、私らは管理局の精鋭総出で魔法を中心にした総攻撃をかけた。さっき腕と翼を切り落としたのは結果的に再生に必要な条件の要素になり、こうして条件に達した事で目の前で自己再生が行われてしまった。ラジエルとの戦闘でファーヴニルは大きく損傷していたのに再生を行っていなかったのは、彼らが魔法ではなく質量兵器を中心に用いていたからや! 彼らが倒しきれなかったファーヴニルを相手に善戦していた時点で気付くべきやった……! さっきから抱いていた違和感の正体がこれか! それに気づけず、私らはまんまと乗せられてしもうた……!」
「ウフフフフ……ご明察です」
『ッ!?』
ここに来て私の憎しみと怒りを最も刺激する、あの忘れられない声が聞こえてきた。直後、不敵にも私達のすぐ目の前の甲板上に、奴が転移して姿を見せる……!
「人形使いラタトスク!!」
「お久しぶりです、偽善を謳う管理局の皆さん、ご機嫌麗しゅう。わざわざファーヴニルを治してくれたどころか、更に強化してもらって感謝の言葉もありません」
「あんたのためにしたんやないわ! ここで会ったが最後、サバタ兄ちゃんの代わりに私らの手であんたを倒したる!!」
「その通りだ。エナジーが使えなくとも、おまえの力を削ぐぐらいなら僕達でも出来る!」
「わたくしを倒す? ククク……」
「何がおかしい! あたしらの力をなめてんのか!!」
「フフ……いやぁ失礼。あなた達の愚かさがあまりに滑稽で、つい笑いが我慢できませんでしたよ」
「我らが愚かだと!? 騎士の誇りを侮辱するのもいい加減にしてもらいたいものだな!」
「あなた達の誇りなぞ、わたくしにとっては何の価値もありません。こうして与太話しているのも暇潰しにはなりますが、あなた達はそれでよろしいのですか?」
「どういう意味だ……!!」
「下を見てみなさい。ファーヴニルはもう自己再生を終えて、あなた達が守らなければならないはずのミッドチルダ首都クラナガンへ破壊光線の発射体勢に入っていますよ」
『ッ!?』
急いでラタトスクの言う通りに眼下の海面を見ると、ファーヴニルが再生した皮膚の上にさらに海水をコーティングした翼を使って上空へ飛翔し、ミッド中央区へ向けて大きく口を開けて、さっきの先制攻撃で大量に戦艦を飲み込んだ破壊光線を撃つ準備をしていた。モビーディックや他の次元航行艦が発射を止めようと幾度となく砲撃や斬撃などを放つが、完全に傷が塞がっただけでなく海水も纏ったせいでファーヴニル本体には全く攻撃が通じていなかった。
「しまった、ここまで回復が早いなんて! 傷が治ったせいでさっき以上にチャージが早くなっているわ!!」
「くそ……! このままではクラナガンが!」
『全員、ありったけの攻撃をファーヴニルに当
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