激戦
[6/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ファーヴニルのウィークポイントのすぐ傍まで肉薄する。私の予想以上に近づいてくれたアースラの操舵手には頭が下がるが、とにかく選手交代して一気呵成にダメージを稼いでいくしかない。
「よっしゃあ! 近づきさえ出来たら、後はあたしらのモンだ!!」
「ここからは我々に任せろ。レヴァンティンの錆にしてくれる!!」
「覇王の真似は出来んが、我が拳は鋼をも砕く! ゆえに撃ち抜く!!」
「反撃で傷を負ったら私が即時回復します! 後の事は気にせず力をあらん限りぶつけてください!」
そこからヴォルケンリッターの猛攻撃の嵐が始まった。一旦下がった私達の目前で彼女達は、かつての戦場を彷彿とさせる戦いで滾った闘志を慰めんと怒涛の戦術を恐ろしいまでに振るいまくる。それは正に、戦乱期を戦い抜いた騎士達の持てる技量が全て発揮された瞬間でもあった。
「翔けよ隼! シュツルムファルケン!! ……これで終わりだと思うな、コンボ型紫電一閃ッ!!」
「ぶっとべ、ラケーテンハンマー! おっと、あたしのターンはまだまだ続くぜ、ギガントシュラークッ!!」
「兄上殿の技、お借りする! 烈風! おぉぉぉぉぉおおおおおおッ!!! 震雷ッ!!」
「あ、あれ……? 私、魔導師相手ならともかく、こんな化け物に攻撃できる魔法は一つも無いわ……。回復が必要な人もいないし……もしかして今の私、何の役にも立ってない?」
シグナムさん達がフルボッコにする隣で、何かシャマルさんが体育座りでいじけてる。そもそも回復要員が前に出る必要は無いし、バインドなどの拘束力ならともかく彼女に攻撃力は期待してない。人間が相手なら旅の扉って魔法が脅威になると思うけど、今回は相手が相手だから仕方ない。
とか考えていると、身体を揺らしたファーヴニルが勢いをつけて体当たりをしてきた。物凄い衝撃でアースラが震動し、私達にも少なくないダメージを受けてしまう。しかし多少ひるみはしたものの、これだけで撤退する私達ではない。回復の役割を得て活き活きとしているシャマルさんの支援の下、後ろにいた私とクロノ君も一斉攻撃に参加してありったけダメージを蓄積させていく。だけどはやてちゃんだけは少し控えめにクルセイダーを撃つに留めている。その理由は間をおかず、すぐに判明した。
「ッ!? ブリッジ、急いでアースラを離すんや! 皆、攻撃を中止して何かにしがみついて!!」
『了解! 荒っぽく行くぜ!!』
このタイミングでのはやてちゃんからの撤退指示に疑問を抱かず、ブリッジから咄嗟にアースラをファーヴニルから離す事を承諾した声が聞こえる。急ぎ手すりやパイプなどにしがみついた私達は、アースラがファーヴニルのウィークポイントから離れていく時、ウィークポイントからダーク属性の巨大な砲撃が発射されるのを目の当た
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ