激戦
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で薙ぎ払ってきた。瞬間、アースラはグンッと機首を上げて明らかに戦艦がやるようなものではない回避機動を取り、乗っている者全てにとんでもない重力がかかる。
「おいおいおいおいっ!!?」
「ガガッと来よったぁ!!」
「これふざけすぎでしょぉ〜!!?」
これは一瞬でも気を抜いたら滑って落ちるどころか、たまらず胃の中の物をぶちまけて女子として終わってしまう危険がある。そんな破滅を避けるために必死に堪えていると、アースラの下部スレスレをファーヴニルの左腕が轟音を立てながら通り過ぎる。回避成功によって機首も水平に戻り、色んな意味で事なきを得た。
「ぷはっ! まったくブリッジの連中、初っ端からやらかしてくれるやないの……!」
「さっきのは明らかにアースラの機動限界を超えた動きだ。彼らはこんな腕を持っていたのか……! 共に働いてきた仲間なのに、僕は今までその事すら知らなかったな」
「おかげで操舵手の人達の腕が確かだとわかったね。補助レバー無しのジェットコースターを上回るスリルを味わった所で、こっちも反撃に移るよ!」
ファーヴニルの先制攻撃をかわした事は、結果的にこちらの士気が高まる要因となった。私はレイジングハートを、クロノ君はS2Uと新調したデュランダルを、はやてちゃんは先日完成したシュベルトクロイツと夜天の書を構え、応戦状態に入る。
アースラの甲板上で戦うという事は即ち、自分の飛行魔法でポジショニングが出来ない事を意味する。というか回避してしまったら足場として飛んでいるアースラに攻撃が行ってしまう。そのため自分だけじゃなく皆を守るためには、アースラの回避が間に合わなかった時に、強力な防御魔法を即座に展開できるように心掛けておかないといけない。いつもと感覚が異なるものの、やってやれない事は無い。
「一番槍、行きます! ディバインバスター・ダーク!!」
ダーク属性のエナジーを込めた砲撃魔法をさっきのお返しに放ち、ファーヴニルの腕の根本にある暗黒物質の塊でドクロの形をしているウィークポイントを狙い撃ち、直撃、爆発が発生する。続いて畳み掛けるようにはやてちゃんが夜天の書経由で覚えたディバインバスターを放ち、クロノ君がデュランダルに入力されていたエターナルコフィンという強力な氷結魔法を発動した。こちらはエナジーが無いが、それでも次元世界屈指の威力を誇る広域殲滅魔法だ。事実、はやてちゃんの砲撃はダメージを更に押し上げ、また、クロノ君の魔法のおかげでファーヴニルの左腕の根本が氷の城のような氷柱の山で覆われる。
「よし。腕が凍り付いて動きを封じれた! アースラを近づけてくれ!」
『了解! ぐいっと入り込むから、落ちないでよ!!』
エイミィさんの返事が来た直後、本当にアースラがぐいっと急旋回し、大胆な動きで
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