激戦
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ょうけど、艦内の私達は前線で戦うあなた達を信じている、だからあなた達も私達を信じて下さい!』
「艦長……わかりました! 僕達もそれで異議はありません、反対側の艦にも同様の戦術を取るように伝えてください!」
『とっくに皆に伝えてる、そしたら満場一致でオーケーだってさ! 体制を整えたい時は艦を離して攻撃、一気に攻めたい時は艦を近付けて攻撃を繰り返す戦法で行くよ!』
『ファーヴニルに長時間近付いているのは危険です、付かず離れずの距離感で戦いましょう。距離を変えるタイミングはそちらに任せます』
「了解、艦の接近と離脱は僕が指示します」
「私もやるで。タイミングの見極めなら皆より早いはずや」
という訳でクロノ君とはやてちゃんがアースラの距離を指示する役目を担う事になった。それにしてもあんな巨大な化け物に戦艦ごと接近するとか、無謀と言えそうで普通あり得ない戦略だよね。
さて、私達の乗るアースラはファーヴニルの左腕を担当、一方で右腕の方はL級次元航行艦モビーディックが対処するという連絡が届いた。あの艦には地上本部の精鋭ゼスト隊と本局のエース級リーゼ姉妹が乗り込んでいるので、戦力は全く問題ない。そして残りの戦艦は正面や後方などあらゆる方向から牽制攻撃する事でファーヴニルの注意を引き付ける役目を担う事になった。そのおかげでこちら側に怪奇光線や破壊光線の反撃が来る心配をしなくて良くなり、腕振るいと体当たり以外の攻撃を気にせず、思う存分目の前の目標に集中していられるようになる。
戦法としてはまず……ファーヴニルはその性質上、エナジー無しで魔力だけの攻撃魔法ではあまり効果的なダメージが与えられない。よってミッド式の魔法を使う魔導師は基本的に遠距離攻撃による地道な削り合いと、牽制、回復の役割を担う。その代わり実体を伴った物理攻撃、即ちベルカ式の魔法を使う騎士の近接攻撃はミッド式の魔法より効率よくダメージを通せる。そのため攻撃の役割分担は、戦艦がファーヴニルから離れている時は魔導師、近付いている時は騎士が担当する事に自然と決まった。
「今はアースラが離れている。この時は私となのはちゃん、クロノ君が前に出るで」
「わかりました、主。では近づいた時は交代して我々ヴォルケンリッターが出ます」
一応私達も少しはクロスレンジで戦えるし、ヴォルケンリッターも遠距離攻撃は出来るんだけど、ダメージリソースの量を考えると出来るだけそれぞれの長所を活かした方が勝率は高くなる。そのため今、彼女達には大人しくしてもらっている。
そして雲が流れる快晴の青空の下、大海原を眼下に私達とファーヴニルとの未来を賭けた戦闘が始まる。戦闘機程の速度で滑空するファーヴニルと並走するようにアースラは速度を調整し、それに気づいたファーヴニルがこちらを目掛けて左腕
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