激戦
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え、カートリッジの過剰使用で私の身体に裂傷が走り、更に目、耳、口などから大量に血が吹き出てしまう。頭からも滝のように血が流れ、それによって視界が真っ赤に染まる。
「ぐ……ッ! こ、こんなに痛いなんて……ゴホッ、ゴホッ! でも……フェイトちゃんはこの痛みに耐えたんだ……。だから……私だってやってみせる! トランス・ダーク!!!」
直後、体内の暗黒物質が一斉に活性化、魔力の代わりに大量の暗黒のエナジーが身体の中を巡る。そのあふれ出したエナジーも全てレイジングハートの先端に集束、とんでもないエネルギーの塊が私の眼前に君臨した。それは一抱えをはるかに上回り……アースラと同じくらいの大きさまで膨らみ上がっている。この場で戦ってきた皆の魔力も全てこめられているのだから、生半可な大きさで留まるはずが無かった。
「ハァ……ハァ……受けてみて! これが……私、の……命を、賭けた……全力全開、最強最大の一撃!!」
GYAAAAAAAAAA…………!!!
ドォォォォォォォオオオオオンッ!!!!
「オメガ・スターライト・ブレイカァアアアアア!!!!!!!!!」
私がオメガ・SLB・Dの引き金を引いたのと同時に、ファーヴニルも破壊光線を発射してきた。人の限界を極めた砲撃と、人知を超越した存在が放った光線、それらが衝突した瞬間……周囲が閃光に包まれる。あまりの眩しさで直視できないが、私は真っ白な視界でも目をそらさずにファーヴニルへ砲撃を撃ち続けている。アースラを上回る大きさの砲撃はファーヴニルの破壊光線と何とかせめぎ合っているが……その分、とんでもない負荷が私の全身に圧し掛かる。まるで体内で爆弾が爆発したような……いや、事実爆発しているのかもしれない。とにかく常人なら一瞬で意識を奪われるどころか、ショック死してもおかしくない痛み。本当なら泣き叫びたいし、逃げ出したい。だけど……ここで逃げたら全てが終わる。ここで諦めたらサバタさんを裏切る事になる。それだけは絶対に嫌!!!
諦めない!
もう二度と諦めない!!
絶対に……諦めてたまるか!!!
「いっけぇえええぇええええええええ!!!!!!!」
――――ッ!!
私達の意地と執念、そして想いが込められた砲撃はファーヴニルの破壊光線を……徐々に……ゆっくりとだが徐々に押し返し出した! 小娘一人の意志を無意識で侮っていたのか、ファーヴニルが驚いたように反応する。その僅かな……ほんの僅かな動きが、このせめぎ合いに大きな影響を与える。破壊光線の発射方向が微妙に上を向き、その下へすくい上げるように私の砲撃が入り込んだのだ。
そして……方向が変わった破壊光線は私のすぐ頭上を通り過ぎ、首都を飲み込む事も無く空を貫通していった。同時に私の砲撃が終焉を迎えて消滅してしまうが………
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