激戦
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事で、彼女は回避や撤退をしながらバインドを中心に影を無力化しようとしている。かといってラタトスクだけに集中する訳にもいかない。眼下の海面ではファーヴニルが今も尚、破壊光線のチャージを続けているのだから。
「なんて事だ……さっきより表皮が頑丈になっている。ウィークポイントに攻撃してもビクともしない! まるで魔力コーティングが施された戦艦の装甲板を何枚も重ねて、更に障壁まで加わったような防御力だ……!」
「まさか、あの鉄杭はこれを砕くために使われたの……!?」
「ほらほらどうしたんですか、管理局の諸君? 早くしないと首都が抉り取られて、守らなければならないものが全部消え去ってしまいますよ? ウフフフフ……」
「うぐぐ……見えないからって好き放題言いやがって!!」
「奴の戯言は無視しろ、ヴィータ! 早くファーヴニルを止めなくては!!」
ラタトスクが煽り言葉を投げかけて来て腹が立つが、今優先すべきは言い返す事じゃない。だから攻撃に特化した面子はとにかく最大火力の魔法や技をぶつけ、拘束魔法の得意な面子はチェーンバインドなどを使ってファーヴニルの方向を首都から逸らそうと努力する。しかし……全て焼け石に水、微塵も首を動かす事が出来なかった。
「ふむ……そろそろ丁度良い具合に溜まりましたかね?」
「え!? まさか……もう破壊光線のエネルギーが溜まっちゃったの!?」
「残念ながらそちらはもう少しかかります。わたくしが今言っているのは、もう一つの方です」
「もう一つ!? 一体、それは……!」
「ではよく見ていなさい、高町なのは……面白い光景が見れますよ」
そう言うなりラタトスクが何らかの指示をファーヴニルに与えたのか、途端にファーヴニルの角が発光……周囲の空間が轟き出す。地面だけじゃなく空気や空までもが激しく震動し、ヴェールのように表皮を覆っていた水からも温度のエネルギーを奪われたせいで氷に凝固し、それが粉微塵に砕けてダイアモンドダストとなる。
「さあ人間ども、絶対存在の力を思い知るがいい!! ―――因果応報!!」
太陽の光の反射でキラキラした幻想的な光を纏いながら、ファーヴニルは全身から人知を超えた魔力で構成された怪奇光線を解き放ってきた! いや、怪奇光線じゃない! あれは……まさか私達の魔法!!? 同時に表皮に刺さっていた無数の鉄杭や建築資材もまるで弾丸のように発射された!!
「な!? 嘘でしょう!? ファーヴニルに放った皆の魔法がすべ――――ッ!!!」
「ッ!? ぐふっ!! お、音速で飛来する鉄杭か……! 防御が間に合わな……!」
「チ……クショウ……! こ……ここまでかよ……!!」
「お逃げ下さい、主!! ぬぐぁっ!」
「し、シグナム!! ヴィータ!! ザフ
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