激戦
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てて! 絶対に破壊光線を首都に撃たせてはならないわ!!!』
『了解!!!』
リンディさんが出した指示を皆が了承し、相手が動いていないのでアースラにいつまでも乗っている必要は無く、一斉に飛び立つ。リンディさんも翼を生やして出撃して皆と共にファーヴニルへ一斉攻撃するも、水が緩衝材となっているせいで本来の半分以下の衝撃しか通らず、ファーヴニルの頑丈な表皮の前に全て弾かれてしまっていた。
「やはり水が厄介だな……皆下がってくれ、僕が凍らせる! エターナルコフィ――――ウグッ!?」
クロノ君がデュランダルの凍結魔法を使って、ファーヴニルが纏った海水ごと氷に閉じ込めようとしたが、突然クロノ君の胴体から血まみれの腕が飛び出てくる。そして背後からクロノ君を貫いたラタトスクの手には、彼の魔力と同じ色の光の玉……リンカーコアが握られていた!
「脆いですね……強奪ッ!!」
グシャリッ!!
「グアァアアアアアアア!!!!!!」
抜き取ったリンカーコアをラタトスクは何の躊躇も無く握りつぶし、その反動を受けたクロノ君が痛みのあまりに叫んでしまう。かつて嘱託魔導師の資格を取るための勉強で学んだのだが、リンカーコアとは普通の人間には無い器官ではあるものの、心臓や肺などの内臓と同じように神経や痛覚などは繋がっている。そして魔導師の力の根源たるリンカーコアが損傷すれば、治療には莫大な時間と手間がかかるのもそうだが、何より魔導師生命に大きな影響が出てしまう。ましてや握りつぶされたとなれば、それはクロノ君の魔導師としての力が壊されてしまったという事を意味する。
「く、クロノォー!!!!」
息子の危機にリンディさんが凄い速さで飛行し、ラタトスクの手から離れて血を流しながら落下していくクロノ君を抱きかかえるも、その表情はかつての夫の事を思い出したせいか悲痛に満ち満ちていた。
「そのデバイスから放たれる凍結魔法は少々厄介でしたのでね、術者を直接潰させて頂きましたよ」
「だからってリンカーコアを破壊するだなんて……いくら旅の扉を使える私でもそこまで酷いことはしないわよ! あんな力で握りつぶされたら、下手したら死んでしまう可能性だってあるのに!!」
「それがどうしたというのですか? わたくしはイモータル、人間を気遣う理由なぞ何一つありません。むしろあのまま死を迎えてくれれば、儲けものですかね」
「ラタトスク……! どこまでも癇に障る奴だ!!」
「…………許さない。私の……夫の形見でもある私の大事な息子を……あなたはぁああああああ!!!!」
頭に血が昇ったリンディさんがラタトスクにおびただしい量の砲撃魔法と射撃魔法を一斉に解き放つ。あれだけの量を一度に発動できる辺り、彼女の実力がうかがえるが……残念ながらそれは相手
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