激戦
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〜〜Side of なのは〜〜
12月22日、この日まで私達はひたすら封印方法を探し続けた。11月の終わり頃に聖王教会から、月詠幻歌という歌が封印のカギだという報告書が私達に届けられたものの、その月詠幻歌が既に失われているという事で改めて別の方法を探すしかなかったのだ。しかし結局、何も見つける事は出来なかった。そのため切り札無しで戦う事になってしまったが、そうだとしても負ける訳にはいかなかった。
『WARNING! WARNING!』
『EMERGENCY! EMERGENCY!』
『DANGER! DANGER!』
警報がミッドチルダ全域に鳴り響き、戦闘要員以外の人間に避難指示が飛び交う。私は浮上を始めたアースラの甲板上で、クロノ、はやてちゃん、ヴォルケンリッターの皆と一緒にデバイスを構えてセットアップする。飛行魔法を使わないのは飛行中に魔力吸収をされたらそれだけで地面まで真っ逆さまだから、そうならないために飛ぶ足場代わりに戦艦を用いるように指示されたためだ。実際はラジエルのおかげで魔力吸収が出来ない様になっていると思うけど、別の吸収手段があるかもしれないから念のため安全策をとった訳だ。
管理局が煮詰めて出した作戦……対ファーヴニル戦の方針は、とにかく火力が高い人間を集めて立ち向かうという内容になった。なので戦艦一隻ごとにそれぞれ選ばれた精鋭の部隊が編制されている。残念ながら攻撃部隊に選ばれなかった局員は、避難所や街を守るために各所に配置されているが、彼らは彼らで足元を支えてくれる重要な役目なので、文句が出るような事にはならなかった。
出来るだけ安静にしていたもののフェイトちゃんは回復が間に合わず、アルフさんとプレシアさんの護衛の下、病院の地下シェルターに避難していて、アリシアちゃんはアースラの中でリンディさんやエイミィさん達と共にサポートをしている。また、ユーノ君は今も必死に無限書庫で封印方法を見つけようと捜索を続けている。ここにはいなくとも皆一人一人の行動が、これからの運命を決める戦いに挑む私達の心の支えになってくれていた。
空を見上げると、ミシミシと空間がきしむ音が響く。ファーヴニルが次元の穴を開けようとして、空間が悲鳴を上げているのだ。否が応でも緊張感が走り、芽生えかけた恐怖心を意志で押さえつける。そして……空間が割れた。
Hyuuuuuuuuuuuuuu…………!!!
「……絶対存在ファーヴニル。とうとう来てしまったか……!」
「結局まともな封印方法はあらへんけど、負ける訳にはいかへん。絶対に……」
「行こう、皆。私達の未来を、明日を、家族を守るために!!」
発破をかけた瞬間、皆が威勢よく大声を上げる。封印方法が見つかっていないのに皆が希望を今も持ち続けていられるのは、ラジ
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