暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURX其は天翔けて死報告げる凶風の化身なる者〜Chevaliel〜
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おおおおおッ!」地面スレスレでこっちに向かって飛んで来たマイスターが視界いっぱいに映り込んだ。

「今のは遠隔発生の砲撃か・・・!」

左手に持ってるのは“エヴェストルム”じゃなくて、宝石のような綺麗な剣身を持つ両刃剣。右手には黄金に輝く拳銃。そして今、シュヴァリエルに向かって振るわれたのは剣の方。

「くっそぉぉぉぉぉーーーーー!!」

避けることが出来ない程の距離っていうこともあってシュヴァリエルは“メナス”による迎撃に入った。マイスターが振るった剣とシュヴァリエルの“メナス”が甲高い音を立てて衝突。視界いっぱいの火花と、目に見えるほどの衝撃波がすごい。

「吹っ飛べぇぇぇぇぇぇーーーーーッ!」

バキンって音が聞こえたら“メナス”が真っ二つにへし折れて、前半分とシュヴァリエルが握ってた柄側がどこかへ弾き飛ばされた。これでシュヴァリエルは武器を失ったことになるんだよね。マイスターはすかさず右手に持つ拳銃の銃口をシュヴァリエルの顔(アイリの顔にも突き付けられてるようで怖いね)に突き付けた。

「俺の・・・!」

――天道空流――

シュヴァリエルが自分の周囲に上昇気流を発生させて「ぅぐ・・・!」マイスターを空へと吹き上がらせた。

「メナスを・・・!」

――氷結圏――

アイリの氷結付加魔法をまた勝手に引き出したシュヴァリエル。マイスターが呑まれてる気流に冷気が付加された。あれじゃマイスター、カチンコチンに凍りついちゃう。でも止めることが出来ない。術者のアイリでも、強制発動を食い止められない。

「壊したくらいで・・・!」

シュヴァリエルが何も無い宙を掴んで引っ張り込むような仕草をすると、呼び寄せられたかのように気流から一筋の風が高速で流れ込んで来た。その風の中には苦しそうにもがく『マイスター!?』が錐揉み状態で居た。

――嵐爪風牙――

両手を熊手のような形にして全部の爪に指の太さほどの竜巻を付加。そして、シュヴァリエルのところまで無理やり引っ張り込まれたマイスターに向かって・・・

「勝てると思うってんじゃねぇぞッ!」

10本の竜巻の爪を十字に振り下ろした。また目の前が真っ赤になった。マイスターの小さな体は10本の竜巻の爪で斬り裂かれた。さらにシュヴァリエルは空中で前転して、竜巻を纏わせた両脚でマイスターを踏みつけた。グチャグチャ、バキバキ、ボキボキ、ビチャビチャ、って、聞きたくない音がアイリの耳に届いたから両耳を手で塞ぐ。

(マイスター・・・死んじゃった・・・)

あんな惨い攻撃を受けて無事なはずが無いもんね・・・。涙が溢れてくる。やっと逢えたのに。それなのにお話も出来ないままマイスターは・・・

「こいつは・・・! やられた!」

『え・・・?』


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