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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURX其は天翔けて死報告げる凶風の化身なる者〜Chevaliel〜
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こには奴のトラップが仕掛けられていた。窓の外から突っ込んで来るのは尖塔。例の瓦礫砲弾とかいうやつだ。

疾光砲弾(シュネル・アングリフ)連弾(シュテルメン)! 槍嵐!」

前方の尖塔、後方のシュヴァリエル。純粋な物理攻撃にはカノンの砲撃連射を、シュヴァリエルにはイヴ義姉様の3本の竜巻を束ねた暴風砲撃を放った。と、「ぐっ・・・ぅぐ!」強烈な頭痛と胸痛に襲われたことで思わず膝を折って、床に両膝を付いてしまった。

「寝ろッ!」

頭上から聞こえたシュヴァリエルの声。外した、反撃を、そう考え至った時にはすでに遅く「ぐぁ!」後頭部を鷲掴まれ、顔面を床に打ち付けられてしまった。しかも1回だけではなく何度も。視界が真っ赤に染まる。額や鼻、口から出た血が床に溜まっている所為だ。抵抗しようにも、記憶消失の際に起きた痛みの所為で体が動かない。

「終わりは呆気ないもんだったな! なぁ、神器王!」

「かは・・・っ」

今度は片足を鷲掴まれて壁に背中から叩き付けられた。その強さはかなりのもので1回の叩き付けで壁を破壊。そして俺は魔術が使えないまま壁に床に天井、それに家具。いろんなところに叩き付けられた。全身の骨が軋み・・・いや、何本かはもう折れているだろう。

「ク・・・ラ・・・ラ・・先ぱ・・・い・・・」

「命乞いかぁ、なぁ!」

気が付けば俺とシュヴァリエルは屋上に居て、奴は俺を空へ向かってポイッと投げ捨てた。先ほど俺が引き千切ってやった奴の右腕は再生済みで、その右手には風の長槍・暴槍突牙が握られ、左手は標準を合わせるためか俺に翳されていた。

(ホヴズも・・・オルトリンデも・・・空戦形態も・・・失った・・・)

『ルシル君!!』

最悪なこの状況の中、頭の中に直接呼びかけられた。あぁ、感謝だよ、クララ。

「コイツで、俺たちの因縁も終わりだ! 暴槍突牙ぁぁぁぁぁッ!」

シュヴァリエルが槍を投擲した。大気を切り裂きながら目の前に迫り来る槍。そこに、俺の目の前にクララからの贈り物、リンドヴルムが集めていた神器が転送されてきた。軋む両手を伸ばしてキャッチ。すかさずイドゥンで魔力吸収しつつ「ヴィズル・・・!」雷撃砲を発射。砲撃と槍が衝突し爆発を起こした。

「ぅぐ、あ・・・が・・は・・・」

飛翔術式や治癒術式を後回しにしたことで俺はドサッと屋上に叩き付けられた。急いでエイルを発動して瀕死のこの体を回復させるんだが、ダメージが大き過ぎてすぐには完治できない。

「悪足掻きは見っともねぇぞ!」

シュヴァリエルがエラトマ・エギエネスを羽ばたかせながら突っ込んで来た。神器をクララの元へと返し、屋上の床を蹴って宙に身を投げ出す。

「逃がすかぁぁぁぁぁぁッ!」

地面へ向かって落下している俺へ
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