第3章 リーザス陥落
第60話 森に住む少女
[10/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
それを見てたフェリスは再びため息。
「はぁ……、こいつらはほんと……」
「はははっ! どーだ? 面白いだろ? ラブコメでも見てる様でさ。まぁ、ランスがあの中に、絡めば ラブが退いて コメディのみになるし」
「下手なTV番組よりは、面白いかも、な」
「お? 悪魔もTV見たりするんだな」
ミリとフェリスは、苦笑いをしながらそう話していた。
―― フェリスとミリは、仲の良さが10上がった。
そして、一行は更に森の奥へと入っていく。そんな時、先頭にいたかなみは足を止めた。
「……誰かいるわ。気配を感じる……」
かなみが見つめるのは、不自然に野原の中心に生えた一本の木。同じ様な木々は至るところにあったから、もう不自然と言う訳ではないが。
「む? オレ様はなんにも感じないぞ? 気のせいなんじゃないか? へっぽこ忍者だし」
「誰がへっぽこよっ! 本当に何か感じるの! 何か、いや、誰かの気配をね!!」
「……かなみ。何者かの気配を察知してくれた事は、ありがたいが……。正直 大声でいうようなセリフじゃないと思うぞ?」
「ぁ……」
かなみは、慌てて口を噤むがもう遅いだろう。
「まって、……何か現れたわ」
注視していた志津香は、声を上げた。そこに突然湧き出る様に現れたのは1人の少女、そしてモンスターが数匹。
「お? 可愛子ちゃん発見だなぁ……」
少女の姿を見て、即座に反応を見せるランス。
「ら、ランス様……」
いつも通りと言えばそうなのだが、やはりシィルは悲しそうな顔をしてしまっていた。そうこうしている内に、現れた少女が口を開く。
「オ前ラ、コノ森、入ルカ?」
「うむうむ、その通りだ。可愛い子ちゃん。お、そうだ。この森を案内して欲しいな。礼として、オレ様が優しく抱いてやろう」
そんな礼があるか! と誰かがツッコもうかどうか迷っていた際、少女の目つきが鋭くなった。鋭く、冷たい。睨みつけている様だ。
「人間、帰レ。コノ森、スー、ラプ! ミンナノ森。人間ガ入ル場所、ナイ! オマエタチ、デテケ デテケ!!」
辛うじて言葉を発する事が出来てはいるが、カタコトだ。
言葉を使うのが慣れてないと言う印象。幼少期により、学んでいくのが言葉だが、彼女は人間界ではなく自然界に育まれてたのだろう、と言う事を直ぐに連想出来た。
彼女の傍にいる数匹のラプは、何処か悲しそうに鳴いていた。
「むむ? 一体何なんだ? ちゃんと礼をすると言っているのに」
「ランス様、どうやら森を出て行け、と言ってるみたいですよ」
「そうね、ランスは、礼なんて事出来ないし、それに言葉が聞こえないみたいだから。教えてあげないといけなかったわね」
「馬
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ